◆繰上返済の効果をしっておいたほうがいいワケ(2)
家計マネジメント・ラボ ファイナンシャルプランナー(CFP)の中村宏です。
住宅ローンの繰上返済の2大鉄則の2つめ。
「なるべく早いほうがいい」
昨日の基本条件を再確認しましょう。
まず、条件設定は、
借入金:3,000万円、金利:3.0%、返済期間:30年、元利均等返済方式。
ボーナス返済なし。(繰上返済の方式:期間短縮型)
この条件の下、借入から3年の間、ずっと決まった返済額を毎月返済し続
けたところで、ようやく、貯蓄が100万円たまったので、これを活用して、
繰上返済をします。
利息削減額は、約125万円でした。
短縮期間は、18ヶ月。1年半でした。
今度は、金額は同じ100万円。ただ、返済の時期が20年後とします。
つまり、240か月後です。
このときの利息削減額は、約35万円。
短縮期間は、11ヶ月。1年にも満たない。
いかがですか?
3年後と20年後で、利息削減額の差は、約90万円もあります。
短縮期間の差は、7ヵ月です。
昨日と今日とで、繰上返済の効果がお分かりになったと思います。
ただ、なかなか、貯蓄が進まない。ゆとりのお金がねん出できない。
それも理解できます。
しかし、最も大切なことは、この事実を夫婦で共有していること。
「頑張って、繰上返済をしようね」
夫婦で目標が共有できた家計は強い。
大きな買い物をするとき「繰上返済の効果」を思い出すことができます。
「この300万円の車が本当は欲しいけど、今は200万円の車にして、残りの100
万円を繰上返済に使おう!」という判断がスムースにできるではないでしょ
うか。