●Index●
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明日の株新聞◆
今日の東京市場から◆
本日の注目相場◆
本日の注目銘柄シューティング!◆最後へ
■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■
外部要因が一段と悪化、軟調展開となった前営業日から一段と売り圧力を強め
た本日の株式相場ですが、株価指数が下押しするなか、相場の先安感も台頭。
見切り売りを集めながら、近視眼的な投資対象には短期ディーリングが循環し
ています。
日経平均株価は大幅続落。
直近の下値レベルや節目8700円を下抜け、終値でも
8600円も割り込んできました。
先月安値を下抜いたことで、8月高値、9月高
値を結ぶダブルトップ形成と見た投げ売りも出ています。
前営業日配信版にて「外部要因に進展が見られず、株価指数の上値抵抗線が戻
りを阻むなど、全体観は直近2営業日に比べてやや弱まっている格好でしょう
か」とも記していましたが、外部要因および全体観は一段と悪化してきました。
米国市場での調整要因には決算警戒売りが出ており、昨日に「国内で金曜日に
オプションSQ算出を控え、米国でも今晩発表のアルコアを皮切りに主要企業
の決算シーズンが始まるだけに、今週は中核銘柄を中心にポジションを傾け難
い状況となるのも致し方ないところか」とも記していましたが、米国市場にお
いても調整色を強めています。
さて、前営業日配信版では「月初恒例の難地合い 外需関連株の復調期待は高
い」と題していました。
今年の相場を振り返って、月初の相場環境は弱めで推移するケースを紹介。
た
だ、月初の波乱から落ち着きを取り戻せば、株価指数は戻りを試してきたこと
から、外部要因の落ち着きを待ちつつ、戻りの見込める外需関連株に狙いを定
めるスタンスを紹介していたと思います。
本日は大きく崩れてきたものの、外部要因の落ち着きを待つスタンスに変更は
ありません。
日経平均株価に関しては、先月安値を下抜いたことで、8月高値、
9月高値を結ぶダブルトップ形成との見方もありますが、さらなる外部要因悪
化を懸念した先回り売りも出ているのではないでしょうか。
ひとまずは現状の売り圧力を見極めながら、仕掛け場を探っていきたいところ。
戻り売り圧力を考慮すると一気に仕掛けるのはリスクを伴いますが、相場の落
ち着きを待って打診買いで戻りに付いていきましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■
昨晩の米国市場は大幅続落。
IMFの世界経済見通しの下方修正が嫌気された
ほか、主要企業の決算開示が始まり、警戒売りも押し下げています。
国際通貨基金(IMF)が公表でした世界経済の成長見通しでは、今年の世界
成長率は3.3%と前回の3.5%から引き下げられており、世界経済の減速懸念が
相場の重しとなりました。
また、ダウ構成銘柄のアルコアが取引時間後に決算開示を控えるなど、主要企
業の決算開示シーズンを前に警戒売りも出ており、相場を押し下げています。
ダウ平均株価は、前営業日比110.12ドル安の13,473.53ドル。
ナスダック総合指
数は47.33ポイント安の3,065.02ポイントで取引を終えました。
為替相場では、欧米株式市場の軟調展開とともにリスク回避の円買いが強まる
格好。
東京時間早朝では、1ドル78円台前半、1ユーロ100円台半ばの円高水準
で取引されています。
東京株式市場では、欧米市場の下落と為替相場の円高推移を嫌気した売りが優
勢。
日経平均株価は8650円の続落スタートに。
寄り付き後は、日経平均株価における直近安値レベルの節目8700円を下抜いた
ことで投げ売りが加速。
下値模索の動きとなりました。
後場でも日経平均株価が日中安値に試してきており、節目8600円や先月安値を
下回る格好に。
8月高値、9月高値を結ぶダブルトップ形成と見た投げ売りも
出ています。
日経平均株価終値は、173.36円安の8596.23円。
東証1部の売買代金は概算で9
915億円。
東証1部の売買高は概算で15億9348万株。
値上がり銘柄は230(13%)
に対し値下がりは1334(79%)、変わらずは101(6%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■
外部要因悪化による株価指数下押しで、中核銘柄のトヨタ<7203>、ホンダ<726
7>、ソニー<6758>、東芝<6502>、キヤノン<7751>ら国際優良株が軟調。
三菱U
FJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンク、ファナック<6954>、ファ
ーストリテイリング<9983>の日経平均構成比率上位も苦戦するなど、株価指数
を押し下げています。
売買代金上位では、ソフトバンク<9984>が続落。
イー・アクセス<9427>の反落
で統合率に沿って水準を切り下げました。
ただ、アップル供給拡大観測のシャープ<6753>、受注減少もアク抜けと見られ
た東京エレクトロン<8035>、中国販売での健闘で日産自動車<7201>らが見直さ
れるなど、材料物色も見られています。
内需大型のJR東日本<9020>、セブンアンドアイホールディングス<3382>など
も観測報道が伝わっており、外需関連からの資金シフトの買いを集めました。
セクターでは、野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券、任天堂
<7974>擁するその他製品、旭硝子<5201>、日本板硝子<5202>のガラス製品らが
業種別株価指数騰落の値下がり上位となっています。
日立<6501>、東芝<6502>の電気機器、新日鉄住金<5401>、JFEホールディン
グス<5411>の鉄鋼、横浜ゴム<5101>、ブリヂストン<5108>のゴム製品なども続
きました。
一方、業種別株価指数騰落の値上がりはJXホールディングス<5020>、出光興
産<5019>などの石油製品のみとなっています。
新興市場では、前営業日にも人気化したバイオ関連のタカラバイオ<4974>が買
い先行となるも利益確定売りで失速。
他のバイオ関連ではナノキャリア<4571>、
DNAチップ<2397>、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>、コス
モバイオ<3386>らが賑わう流れに。
軽量級ではエイチーム<3662>、エムアップ
<3661>、低位のアスコット<3264>らが短期物色を集めました。
■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■
<7203>トヨタ 2,943円 前日比−57円(−1.90%)
続落。
国際優良株として外部要因悪化がそのまま売り材料視されているほか、
前営業日に明らかとなった中国の9月自動車販売で前年同月比5割減となった
ことも嫌気されている。
同業のホンダ<7267>も中国での不振が売り材料視され
たものの、日産自動車<7201>の減少は限られたため、見直し買いを集めた。
<8035>東京エレクトロン 3,280円 前日比+15円(+0.46%)
反発。
前営業日引け後に7−9月期の受注速報値を発表し、半導体製造装置の
減少が見られたため、朝方には見切り売りを集めたものの、受注減少は織り込
み済みと見た見直し買いで切り返す動きを見せた。
ただ、半導体関連のアドバ
ンテスト<6857>、ニコン<7731>らは下げており、選別色を強めている。
<9020>JR東日本 5,240円 前日比+60円(+1.16%)
小幅反発。
一部報道で今期の支払利息が初の1000億円割れとなる見通しと伝わ
り、財務改善を評価した買いを集めたようだ。
内需系ディフェンシブとの位置
付けから難地合いのなか、資金シフトも集めている。
内需系のセブンアンドア
イ<3382>などもコスト削減報道が伝わっており、底堅く推移した。