vol.1125 2011年1月20日号
○●○本日の流れ○●○
「SARB(南ア準備銀行)政策金利、マーカス総裁の記者会見がポイントか」
昨日はドルが下落しました。この日発表されたアメリカの住宅着工件数が52.9万件と
事前予想(55.0万件)を下回り、2009年4月(47.7万件)以来の低水準となったことや、
金融大手のゴールドマン・サックスの四半期決算が期待されたほど強くなかったことが
要因です。また、カナダドルも軟調な展開。BOC(カナダ銀行)が金融政策報告で、
「通貨高(カナダドル高)が景気回復を抑制する」と指摘したことが嫌気されました。
一方、ユーロは上昇。ドイツのツァイト紙が「ドイツ政府はギリシャの債務を再編する
計画を検討」と報じたことや(後にドイツ財務省は否定)、「ポルトガルとIMF(国際
通貨基金)が協議を開始した?」との噂(真偽は不明)が、ユーロ圏の債務問題解決への
期待感を幾分強めました。
今朝、NZの昨年第4四半期の消費者物価指数が発表され、前期比+2.3%・前年比+4.0%と、
ともに事前予想(前期比:+2.4%・前年比:+4.1%)を下回りました。この結果が嫌気され、
NZドルは上値の重い展開になる可能性があります。
本日は南アフリカの中央銀行のSARBが政策金利を発表します(22:00〜23:00)。
マーケットは"SARBは政策金利を5.50%に据え置く"との見方でほぼ一致、関心は
マーカスSARB総裁の記者会見での"南アの経済・インフレ見通し、そして政策金利に
関する見解"に向きつつあります。もしマーカス総裁が南アの経済・インフレに
慎重な見方を示したり、会見が政策金利の引き下げ(利下げ)の可能性に含みを
持たせるようなものになれば南アランドは下落し、反対に南アの経済・インフレに
強気な見方を示したり、将来的な政策金利の引き上げ(利上げ)の可能性を示唆すれば
南アランドは上昇する可能性があります。南アランドは、マーカス総裁の記者会見の
内容によって大きく動く可能性がありますので注目です。
また、本日はアメリカの経済指標も数多く発表されます。昨日の住宅着工件数が
予想を下回ったのに続いて、本日発表される経済指標も事前予想より悪ければ、
ドルは一段と下落する可能性がありますので注意が必要です。
○●○本日のオススメ○●○
「NZドル/円」
NZドル/円を売りたい。今朝発表されたNZの第4四半期の消費者物価指数が事前予想を
下回ったことがNZドルを圧迫しそうです。NZドル/円は昨年12月22・23日の61.76円を
直近の底にほぼ一本調子で上昇していましたので、その反動も大きくなる可能性があります。
○NZドル/円のスワップ金利
買い +46円 売り -51円
○●○本日の主要経済指標○●○ 〜三ツ星オススメ度つき〜
☆ 06:45 【NZ】消費者物価指数-4Q
(予想:2.4% 結果:2.3% 前回:1.1%)
☆☆ 06:45 【NZ】消費者物価指数-4Q(前年比)
(予想:4.1% 結果:4.0% 前回:1.5%)
☆ 16:00 【独】生産者物価指数-12月
(予想:0.5% 結果----- 前回:0.2%)
☆ 16:00 【独】生産者物価指数-12月(前年比)
(予想:4.9% 結果----- 前回:4.4%)
☆☆☆ 22:00〜23:00 【南ア】SARB(南ア準備銀行)政策金利
(予想:5.50% 結果----- 前回:5.50%)
☆ 22:30 【加】景気先行指標指数-12月
(予想:0.3% 結果----- 前回:0.3%)
☆ 22:30 【加】卸売売上高-11月
(予想:0.3% 結果----- 前回:0.0%)
☆ 22:30 【米】新規失業保険申請件数
(予想:42.2万件 結果----- 前回:44.5万件)
☆☆ 24:00 【米】中古住宅販売件数-12月
(予想:487万件 結果----- 前回:468万件)
☆☆ 24:00 【米】景気先行指標総合指数-12月
(予想:0.6% 結果----- 前回:1.1%)
☆☆ 24:00 【米】フィラデルフィア連銀指数
(予想:20.4 結果----- 前回:20.8)