Index
◆明日の株新聞 「好地合い続く 今後はより決算先回り狙いで!」
◆今日の東京市場から 「日経平均は8円高 朝安も大台9000円キープ」
◆本日の注目相場 「指数下げ渋りも材料物色目立つ 新興軽量級も賑わう」
◆本日の注目銘柄シューティング! <8058>三菱商事、<6753>シャープ、<4661>オリエンタルランド
◆Last
■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■
先週末の米国市場の大幅安で急落スタートを余儀なくされた本日の株式相場で
すが、場中の円安推移とともに指数はプラス圏に浮上するなど、先週の活況相
場からの買い気は継続。大方の思惑通りに指数の値固め意識の高まりも見られ
たのではないでしょうか。日経平均株価は6日続伸。前述の通りに立ち上がりでは売りに押されたものの、 場中で下げ渋ると終値でも大台9000円をキープしました。日中安値8867.79円も 下方に控える5日移動平均線(8900.82円)、25日移動平均線(8885.83円)、 75日移動平均線(8856.21円)の各移動平均線が下支えした格好でしょう。
さて、前営業日配信版では「相場環境は良好 決算期待銘柄が狙い目に」と題 していました。
日経平均株価に関して「基本線では、ここから外部要因、国内要因ともに大き な変化がなければ、ひとまずは値固め意識が高まるところ」とも記していまし たが、外部要因に一定の変化が見られたものの、為替相場での円安推移、時間 外取引の米指数先物の上昇で今晩の米国市場反発を期待する向きもあり、続伸 着地を果たすなど、前述の通り値固め意識の高まりが見て取れたのではないで しょうか。
また、株価指数が水準を固めれば「下方から急速に切り上げている5日移動平 均線と25日移動平均線のゴールデンクロス形成が見込まれるだけに、チャート 良化も投資家心理改善に働く」としたように、下方の移動平均線も下支え要因 となりました。
ただ、国内決算シーズンの本格化を前に集計業績の増額、減額発表が相次ぎ、 売買代金上位でも減額銘柄の三菱商事<8058>が進出するなど、主に決算絡みの 材料株が売買の手掛かりとなっています。
投資戦略としては、事前の好決算期待から開示後の反応を見据えた「決算発表 を先回りするスタンス」を挙げていましたが、今後は開示情報増加とともに個 別視点が強まるとの見方に変更はありません。
会員情報では、17日のインターネット会員A情報で買い推奨していたエムスリ ー<2413>が本日目標株価を達成。23日発表予定の決算に注目が集まっており、 今後決算開示を予定している好決算期待銘柄には「先回り買い」が入ってきて います。想定通りに今週は「決算先回り買い戦略」が軸となるでしょう。
この「決算先回り買い」の戦略方針については、明日販売締め切りの「厳選5 銘柄付き市況分析レポート」で銘柄アプローチをまとめていますので、ぜひ確 認してみてください。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■
先週末の米国市場は大幅安。欧州問題で期待された進展はなく、決算開示企業
の業績も振るわなかったことから、利益確定売りから見切り売りと売り圧力を
強めています。欧州で行われていたEU首脳会議でスペイン向け融資協議が発展せず、イベン トによる欧州問題通過を期待していた向きの失望を誘ったほか、マイクロソフ ト、GE、マクドナルドら決算内容も振るわず、立ち上がりの利益確定売りか ら、取引時間中には見切り売りへと売り圧力が強まりました。
ダウ構成銘柄の値上がりは、ホームデポの1銘柄のみ。マクドナルドが4%超 の下落、GE、キャタピラー、マイクロソフトが3%超の下落となるなど、決 算銘柄の下げが目立っています。
ダウ平均株価は、前営業日比205.43ドル安の13,343.51ドル。ナスダック総合指 数は67.24ポイント安の3,005.62ポイントで取引を終えました。
為替相場では、欧州問題に進展が見られなかったことでユーロが売られたもの の、ドル円では方向感を欠く動き。東京時間早朝では、1ドル79円台前半、1 ユーロ103円台前半の水準で取引されています。
東京株式市場では、米国市場の大幅安を嫌気した売りが先行。日経平均株価は 8874円の反落スタートに。
寄り付き後は、為替相場ではそれほど円高推移が見られておらず、朝安後は水 準を見極める流れに。東京時間帯から円が売り直されており、円安推移ととも に日経平均株価は下げ渋りました。
昼休みも為替相場で円安基調が継続。時間外取引の米指数先物も上昇するなど、 外部要因改善の見られた後場では日経平均株価がプラス圏に浮上するなど、見 直し買いが入っています。
日経平均株価終値は、8.03円高の9010.71円。東証1部の売買代金は概算で903 4億円。東証1部の売買高は概算で15億6406万株。値上がり銘柄は733(43%)に 対し値下がりは733(43%)、変わらずは212(12%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■
円安効果による指数下げ渋りからのプラス圏浮上で、トヨタ<7203>、ホンダ<7
267>、キヤノン<7751>、パナソニック<6752>ら国際優良株がしっかり。三菱U
FJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクも底堅く、株価指数を支え
ています。売買代金上位では、減額売りを浴びた三菱商事<8058>が進出。場中で下げ渋る 動きを見せましたが、同業の三井物産<8031>、伊藤忠<8001>、建機のコマツ<6 301>などの連れ安しており、市況関連の売り材料となりました。
日経平均株価構成比率上位では、ソフトバンク<9984>、ファーストリテイリン グ<9983>、ダイキン<6367>らが買われた半面、格下げのファナック<6954>が売 られる動き。材料性では液晶パネル供給拡大観測報道でシャープ<6753>が買い 進まれています。
セクターでは、日水<1332>、マルハニチロ<1334>の水産農林、清水建設<1803>、 大林組<1802>の建設、任天堂<7974>のその他製品などが業種別株価指数騰落の 値上がり上位に入りました。
一方、値下がり上位では、中部電力<9502>、中国電力<9504>の電気ガス、全日 本空輸<9202>の空運、三菱商事<8058>、三井物産<8031>の卸売業が並んでいま す。
コマツ<6301>、日立建機<6305>の機械、大手三社が下げた海運、新日鐵住金<5 401>の鉄鋼、日本電気硝子<5214>のガラス製品なども続きました。
個別では、増額のオリエンタルランド<4661>、住友大阪セメント<5232>が堅調。 ただ、三菱商事<8058>、アマダ<6113>、島精機<6222>、三菱製鋼<5632>、中部 飼料<2053>など減額修正銘柄の下げが目立っています。
新興市場では、前営業日新規公開のトレンダーズ<6069>が初値形成から買い気 を強めるなど、短期志向が強まり、軽量級のエムアップ<3661>、エイチーム<3 662>、エニグモ<3665>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>な どが短期資金集中で賑わました。
■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■
<8058>三菱商事 1,404円 前日比−26円(−1.82%)続落も下げ渋り。前営業日引け後に通期業績予想の下方修正、配当予想の減額 修正を発表し、寄り付きでは見切り売りに押されたものの、すでに株価水準を 落としていたことや全体相場の復調とともに下げ渋る動きを見せた。ただ、同 業の三井物産<8031>、伊藤忠<8001>、市況関連のコマツ<6301>なども連想売り を浴びている。
<6753>シャープ 160円 前日比+11円(+7.38%)
急伸。同社が手掛ける省エネ性能の高い最新型液晶「IGZO(イグゾー)」 パネルを米ヒューレット・パッカード(HP)とデルの2社に長期供給すると の観測報道が伝わり、見直し買いを集めている。また、中国企業のレノボにも 供給するとの一部報道も伝わっており、先行き期待が高まったようだ。
<4661>オリエンタルランド 10,590円 前日比+150円(+1.44%)
急反発。年初来高値を更新してきた。前営業日引け後に通期業績予想の増額修 正を発表したことが好感されている。新規アトラクションによる集客効果の業 績貢献が挙げられており、大株主の京成電鉄<9009>、三井不動産<8801>も連れ 高した。