為替ニュース

直近の決算発表予定

2012年10月31日水曜日

証券ディーラー「プロの視点」(10/31)

Index
明日の株新聞 「全体相場は不安定 決算ディーリングが効く!」
今日の東京市場から 「日経平均は86円高 前営業日の下げ埋める」
本日の注目相場 「指数反発で中核銘柄に見直し 決算銘柄に物色集まる」
本日の注目銘柄シューティング! <6301>コマツ、<7270>富士重工業、<6503>三菱電機
明日の株新聞
昨晩の米国市場が連日の休場。
ただ、欧州市場が底堅く、前営業日の金融政策確認後の円高も欧米時間帯で一服したことから、一夜明けて買い直された本日の株式相場ですが、株価指数は前営業日後場急落の下げを埋めたのみ。
指数反発に準じた見直し買いを除くと、物色も決算銘柄に向かっており、神経質な相場環境が続いています。

日経平均株価は反発。
日中は戻り売りの見られた前場から、後場で一旦は上値を目指したものの、大引け前に失速しました。
水準としては、前営業日の下落分となる87.36円安から、本日は86.31円高とほぼ前営業日後場の下落分を埋めたのみに留まっています。

さて、前営業日配信版では「金融政策が波乱演出 決算ディーリングが無難か」と題していました。

結局は円高方向に振れた前営業日の金融政策イベントですが、昨日にも「引け後の総裁会見から欧米時間帯での為替相場の推移を見極める状況」と欧米時間帯での反応が注目されていたものの、欧州時間帯から円買い圧力も一服。
発表まで時間を要したうえ、株式市場の引け前の声明発表だっただけに、発表直後に神経質な反応となったのは致し方ないところだったのではないでしょうか。

当欄では「すでに米国市場は連日の休場が決まり、米国でのハリケーン被害に対する懸念もあるなかでは、なかなかリスク選好の流れには傾きにくい」「ただ、全体観に沿っての売りポジションも決算発表シーズンで個別視点が強まるなかでは安易に仕掛けにくい」と見ていましたが、株価指数が日を跨いで「往って来い」の結果となったのも、売り買い両面で方向性を傾け難い局面を反映したものでしょう。

さて、目先としては、金融政策イベント消化も株価指数の「往って来い」に連日上ヒゲ形成と神経質な全体観に加え、米国では大型ハリケーン被害状況判明に対する懸念、金曜日の重要指標・米雇用統計、来週火曜日の米大統領選挙の重要イベント前で手掛けにくい状況はしばらく続きます。

そこで「決算内容、材料性を確認してからの決算ディーリング戦略が適しているのではないでしょうか」と指摘していましたが、25日のインターネット会員A情報で買い推奨していた伊藤忠テクノソリューションズ<4739>が前営業日発表の決算評価で目標株価を達成。
26日のインターネット会員A情報で買い推奨していた東芝プラントシステム<1983>も目標株価達成後の後場で発表した決算で上値追いを強める場面があるなど、決算評価に着目した物色が見られました。

また、前営業日にインターネット会員A情報で買い推奨した富士重工業<7270>は、引け後発表の決算、増額修正を好感した寄り付きから日中も上値を追う動きとなるなど、決算内容を確認したあとでも評価が継続する銘柄は存在します。

相場の先行きが見極めにくい今は、開示情報を確認したあと、評価継続の見込まれる銘柄の決算ディーリングや場中開示銘柄を狙った短期売買を中心に手掛けてみてください。
今日の東京市場から
昨晩の米国市場は、前営業日に続き、大型ハリケーン「サンディ」の東海岸接近で株式市場は休場。
前営業日に短縮取引の行われた債券市場も休場となっています。

欧州市場は、石油会社BPとドイツ最大の銀行のドイツ銀行が大幅高となり、18カ国中15カ国の主要株価指数が上昇しました。

為替相場では、前営業日東京時間帯で追加緩和が伝わったあとの出尽くし感からの円高推移も欧州時間帯での株式市場上昇などで弱まり、ユーロ上昇とともにドルに対して円が売られる格好。
東京時間早朝では、1ドル79円台半ば、1ユーロも103円台前半の水準で取引されています。

東京株式市場では、欧州市場の堅調展開や為替相場でも緩和策出尽くしの円高一服が見られたことで買いが先行。
日経平均株価は8911円の反発スタートに。

寄り付き後は、円安支援とともに見直し買いが広がるも為替相場で円の買い戻しが見られており、戻り売りを誘発。
日経平均株価は狭い値幅でのもみあいとなりました。

前場で重しとなった為替相場の円買い圧力が昼休みに和らぎ、戻り売りをこなした日経平均株価は後場で上げ幅を拡大。
ただ、場中開示銘柄への資金シフトなど、全体相場の上値追いは続かず、前場と同水準で引けています。

日経平均株価終値は、86.31円高の8,928.29円。
東証1部の売買代金は概算で1兆1116億円。
東証1部の売買高は概算で18億2007万株。
値上がり銘柄は1148(68%)に対し値下がりは413(24%)、変わらずは121(7%)となりました。
本日の注目相場
前営業日後場の急落から、指数が切り返してきたこともあり、中核銘柄のトヨタ<7203>、日産自動車<7201>、キヤノン<7751>の国際優良株、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンク、日経平均構成比率上位のファナック<6954>、ファーストリテイリング<9983>、ソフトバンク<9984>なども戻りを試しています。

売買代金上位では、決算期待の東芝<6502>、決算銘柄のコマツ<6301>、富士重工業<7270>が好調。
場中開示の三菱電機<6503>、デンソー<6902>が買われた半面、三菱重工業<7011>が売られるなど、内容によって明暗が別れました。

決算売りでリコー<7752>、JT<2914>が軟調、前営業日引けにインデックスリバランス買いを集めた日本航空<9201>は売り直されています。

セクターでは、新日鐵住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、所属全銘柄が上昇した保険、日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>の海運が決算アク抜けで上昇しており、業種別株価指数騰落の値上がり率上位に並びました。

JXホールディングス<5020>の石油製品、ブリヂストン<5108>、住友ゴム<5110>のゴム製品の素材業種やデンソー<6902>、富士重工業<7270>など決算評価を集めた輸送用機器などが続いています。

一方、決算売りのJT<2914>擁する食料品、日水<1332>、マルハニチロ<1334>ら水産農林の2業種が業種別株価指数騰落の値下がり業種となりました。

個別では、増額のJR東日本<9020>、決算評価で伊藤忠テクノソリューションズ<4739>、オムロン<6645>、サンリオ<8136>などが内容に応じた物色を集めています。

新興市場では、バイオ関連のタカラバイオ<4974>、カイオム・バイオサイエンス<4583>、スリー・ディー・マトリックス<7777>、コスモバイオ<3386>、免疫生物研究所<4570>や軽量級のパピレス<3641>、インターライフ<1418>、エイチーム<3662>、トレンダーズ<6069>、エムアップ<3661>、エニグモ<3665>らが買われるなど、値動きの軽さを好感した物色が目立ちました。
本日の注目銘柄シューティング!
<6301>コマツ 1,672円 前日比+52円(+3.21%)
急反発。
前営業日引け後に発表した上期決算が減収減益着地となったものの、すでに業績観測報道が伝わっていたほか、前回決算時から調整していたこともあり、見直し買いを集めている。
通期計画を据え置いたことで、中国リスクなどによる減額懸念も後退しているようだ。


<7270>富士重工業 767円 前日比+48円(+6.68%)
急伸。
前営業日引け後に発表した上期決算、通期業績予想の増額修正、増配方針を好感した買いを集めている。
市場コンセンサスでも業績予想の増額修正が期待されていたものの、期待を上回る増額幅や増配方針などが評価されているようだ。
高値抜けに売り残超過の信用需給も売り方の買い戻しにつながっている。


<6503>三菱電機 596円 前日比+21円(+3.65%)
大幅反発。
前営業日下落からの見直し買い先行から、後場に発表した上期決算が事前予想を上回ったことで決算評価の買いで上げ幅を拡大している。
同じく場中に決算を開示した三菱重工業<7011>は決算売りを浴びるなど、決算内容によって明暗が分かれた。

日経ニュース・夕版(10/31)

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日経ニュース・昼版(10/31)

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日経電子版 マーケット(10/31)

【編集部から】
市場関係者が注目していた30日の日銀金融政策決定会合は、追加緩和額が11兆円と、ほぼ事前の予想通りの内容となり、マーケットが期待していたサプライズはありませんでした。

通常なら、午後1時には終了する会合が、2時を過ぎても2時半を回っても終わらないため、市場は「予想より大胆な金融緩和策が出るのでは」と過剰な期待を持ち、株式市場の大引け直前に結果が判明すると、失望感から日経平均株価は大幅続落で取引を終えました。

追加金融緩和の中身は、一応の評価はできるものだと思いますが、マーケットの期待を引っ張ったあげく、極めて常識的な内容だったため、やや徒労感が残る結果となりました。

大きなイベントが終わり、市場では材料出尽くしとの声もあります。

発表が続いている4〜9月期決算は、内需系企業と輸出主導型企業との間で明暗が分かれており、今後の中国経済の減速リスクをはかりかねている感じです。

次の焦点は2日に発表予定の米雇用統計でしょう。

米国経済の先行きに注目です。

電子版マーケットでは市場の変化の潮目を逃さないよう、これからも機動的な報道を続けます。

(マーケット編集長 鈴木亮)
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日経ニュース・朝版(10/31)

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みんなの外為 !今日の重要経済指標(10/31)

予想(コンセンサス) :
ユーザー予想 :
上昇 60% 下落 40%
関連指標の動向 :
上昇64% 下落29%
過去12回の米ドル/円平均変動幅
上昇時高値幅:4.0pips
上昇時平均幅:2.0pips
下落時平均幅:-2.0pips
下落時安値幅:-3.0pips
予想(コンセンサス) :-28
ユーザー予想 :
上昇 72% 下落 28%
関連指標の動向 :
上昇17% 下落33%
過去12回の米ドル/円平均変動幅
上昇時高値幅:4.0pips
上昇時平均幅:3.0pips
下落時平均幅:-3.0pips
下落時安値幅:-4.0pips
予想(コンセンサス) :+1.0%
ユーザー予想 :
上昇 34% 下落 66%
関連指標の動向 :
上昇29% 下落47%
過去12回の米ドル/円平均変動幅
上昇時高値幅:5.0pips
上昇時平均幅:3.0pips
下落時平均幅:-2.0pips
下落時安値幅:-2.0pips
予想(コンセンサス) :
ユーザー予想 :
上昇 75% 下落 25%
関連指標の動向 :
上昇55% 下落27%
過去12回の米ドル/円平均変動幅
上昇時高値幅:3.0pips
上昇時平均幅:1.0pips
下落時平均幅:-3.0pips
下落時安値幅:-5.0pips
予想(コンセンサス) :+0.3%/-1.1%
ユーザー予想 :
上昇 63% 下落 37%
関連指標の動向 :
上昇43% 下落21%
過去12回の米ドル/円平均変動幅
上昇時高値幅:5.0pips
上昇時平均幅:3.0pips
下落時平均幅:-2.0pips
下落時安値幅:-5.0pips
予想(コンセンサス) :+2.5%
ユーザー予想 :
上昇 80% 下落 20%
関連指標の動向 :
上昇23% 下落35%
過去12回の米ドル/円平均変動幅
上昇時高値幅:4.0pips
上昇時平均幅:2.0pips
下落時平均幅:-3.0pips
下落時安値幅:-5.0pips
予想(コンセンサス) :11.5%
ユーザー予想 :
上昇 53% 下落 47%
関連指標の動向 :
上昇42% 下落42%
過去12回の米ドル/円平均変動幅
上昇時高値幅:3.0pips
上昇時平均幅:2.0pips
下落時平均幅:-4.0pips
下落時安値幅:-5.0pips
予想(コンセンサス) :51.0
ユーザー予想 :
上昇 67% 下落 33%
関連指標の動向 :
上昇37% 下落42%
過去12回の米ドル/円平均変動幅
上昇時高値幅:8.0pips
上昇時平均幅:6.0pips
下落時平均幅:-3.0pips
下落時安値幅:-5.0pips

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