■明日の株新聞
良好な企業決算、経済指標が続いた米国市場の続伸、為替相場の円安推移を追い風に引き続き買い優勢の展開となった本日の株式相場ですが、直近で株価指数を押し下げていたソフトバンク<9984>、ファーストリテイリング<9983>の復調や外需関連株や不振セクターの見直されるなど、中核銘柄の活躍が目立っています。
日経平均株価は続伸。
前営業日の節目8700円回復から、本日では一気に節目8800円を奪回してきました。
ここ連日で窓を開けながら水準を切り上げていますが、外部要因改善による買い先行の流れが見て取れるのではないでしょうか。
株価指数の出直りに関しては「外部要因の改善が主体」と紹介。
今後決算シーズンが本格化していく米国市場の物色持続性には不透明感を示して、例としても7月に調整を招いたインテルの決算開示などのポイントを記してしていたと思います。
米半導体大手インテルの決算に関しては、数値を確認した時間外取引で弱含んだように評価は限定的となり、関連のイビデン<4062>や半導体関連の東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>らの重しとなりましたが、時間外取引での米指数先物は前営業日終値水準での推移が続き、インテル決算に関してはあまり売り材料視はされませんでした。
むしろ欧州問題進展によるユーロ上昇が相場の支援要因に。
1ユーロ103円台回復は日経平均株価の前回高値9288円を付けた9月19日以来となり、見直し買いを誘いやすい状況となっています。
ユーロ高が追い風となる外需関連株や債務問題との関係性の深い金融関連を押し上げ、株価指数の上伸につながりました。
さて、前営業日配信版では「外部要因改善続くか? まだ両面戦略が無難」と題していたと思います。
投資戦略として中期スタンスで外需関連株の打診買い、短期スタンスでのディーリングの両面戦略を紹介していましたが、前述の通りに外部要因は期待を上回る改善を見せ、前営業日に続いて「外需関連の打診買い」が効きました。
本日では、10月10日引け後に配信した前回の厳選銘柄付き特別市況分析レポート「円高局面でも収益確保! 海外で稼ぐ【グローバル企業!】」の提供銘柄でもあるTPR<6463>、ジェイアイエヌ<3046>の2銘柄が目標株価達成、返金条件クリアを果たすなど、外部要因改善の追い風を受けて海外戦略を強めている企業が評価を高めてきています。
一方の「短期スタンスでのディーリング」では、賑わいを見せていた新興市場のバイオ関連・タカラバイオ<4974>らが買い先行も大きく売り込まれており、資金循環が見られました。
目先にも19日に事前の注目度の高い新規公開株・トレンダーズ<6069>が控えており、今後も短期視点での活発な売買は続きそう。
ただ、日程面では来週以降の国内決算シーズンを前に集計業績の増額、減額発表も出やすくなり、短期志向の売買は個別材料に着目した流れが強まるのではないでしょうか。
株価材料を先んじる意味でも、決算シーズンまで注目企業の業績確認を進めておきたいところです。
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■今日の東京市場から
昨晩の米国市場は大幅続伸。
良好な企業決算、経済指標を好感した買いが続いています。
前営業日のシティグループ、小売売上高の企業決算、経済指標が好感された流れを引き継ぎ、ジョンソン&ジョンソンなどの良好な決算内容や米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した9月の鉱工業生産指数は前月比0.4%上昇となり、市場予想の0.2%上昇を上回る好内容となるなど、この日も買い優勢で推移しました。
ダウ構成銘柄では、取引時間後に決算を開示するインテル、IBMなどが買われたほか、キャタピラー、アメックスら景気敏感株が好調に推移するなど、幅広い銘柄が上昇しています。
ダウ平均株価は、前営業日比127.55ドル高の13,551.78ドル。
ナスダック総合指数は36.99ポイント高の3,101.17ポイントで取引を終えました。
為替相場では、欧州時間帯でスペインの救済要請観測のユーロ買いや米国時間帯でも経済指標好感のドル買いが入り、東京時間早朝では、1ドル78円台後半、1ユーロ103円台前半の円安水準で取引されています。
東京株式市場では、米国市場の上昇、為替相場の円安推移と外部要因の改善を好感した買いが先行。
日経平均株価は8777円の続伸スタートに。
寄り付き後は、円安好感の外需関連株の見直しが継続。
日経平均株価が節目8800円に乗せるなど、上値志向が強まり、節目8800円を固める動きを見せました。
昼休みを挟んで為替相場では円の買い戻しが見られており、若干円高に振れているものの、押し目買い意欲は根強く、日経平均株価は高値圏での推移に。
節目8800円台を固める動きとなっています。
日経平均株価終値は、105.24円高の8806.55円。
東証1部の売買代金は概算で1兆1870億円。
東証1部の売買高は概算で18億2904万株。
値上がり銘柄は1265(75%)に対し値下がりは307(18%)、変わらずは105(6%)となりました。
■本日の注目相場
売買代金上位では、ここ連日で最上位に進出しているソフトバンク<9984>が本日も首位に。
増資懸念後退とともに見直し買いを集め、上げ足を伸ばすとともに2位以下を大きく引き離す大商いとなっています。
ソフトバンク<9984>のほか、日経平均株価構成比率上位のファナック<6954>、ファーストリテイリング<9983>も活躍しており、株価指数を大きく押し上げました。
為替相場での円安推移を追い風にトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、東芝<6502>、日立<6701>ら国際優良株が好調。
とくにユーロ上昇が目立ったことから、ソニー<6758>、パナソニック<6752>、キヤノン<7751>ら電気機器がしっかり。
前営業日にも見られた金融関連物色では、本日でも三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクが続伸。
証券業の野村ホールディングス<8604>、不動産の三菱地所<8802>なども引き続き買われています。
セクターでは、王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3880>の紙パルプ、LIXILグループ<5938>の金属製品、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業が業種別株価指数騰落の値上がり上位に進出しました。
また、野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券、第一生命<8750>、東京海上ホールディングス<8766>の保険の金融関連業種が続き、関係性の深い三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産も買われています。
個別では、増額のフジミインコーポレーテッド<5384>、減額アク抜けのネットワン<7518>、格上げの太陽誘電<6976>、目標株価引き上げの旭硝子<5201>、日本電気硝子<5214>などが個別物色を集めました。
新興市場では、バイオ関連のタカラバイオ<4974>、コスモバイオ<3386>、免疫生物研究所<4570>、医学生物学研究所<4557>、DNAチップ<2397>、メディネット<2370>、メディビック<2369>などが急反落。
軽量級のエムアップ<3661>、ジェイアイエヌ<3046>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>などに短期資金がシフトしています。
■本日の注目銘柄シューティング!
<9984>ソフトバンク 2,625円 前日比+140円(+5.63%)
大幅続伸。
米携帯電話事業3位のスプリント・ネクステルの買収合意で、資金面も借入金を活用することで増資懸念の後退が引き続き好感されている。
11日から12日の急落で生じた出来高真空地帯に入っており、上げ足も軽くなっている模様。
日経平均構成比率上位のファナック<6954>、ファーストリテイリング<9983>も物色されており、指数を押し上げている。
<6758>ソニー 956円 前日比+19円(+2.03%)
続伸。
新規材料性はないものの、為替相場で1ユーロが103円台を回復するなど、ユーロ上昇が確認されるなか、欧州売上高比率の高い同社株などの見直しが継続しているようだ。
電気機器ではキヤノン<7751>、パナソニック<6752>、ガラス製品の日本板硝子<5202>などが買われた。
<4974>タカラバイオ 765円 前日比−150円(−16.39%)
買い先行も急反落。
ストップ安で取引を終えている。
前営業日まで連日のストップ高となり、iPS細胞開発者で知られる京大の山中教授のノーベル生理学医学賞受賞からのバイオ関連テーマ物色が見られていたことから、本日も買いが先行したものの、短期過熱感から手仕舞い売りに押されたようだ。
新興バイオ関連ではコスモバイオ<3386>、免疫生物研究所<4570>、医学生物学研究所<4557>、DNAチップ<2397>、メディネット<2370>、メディビック<2369>なども急速に売られた。