●Index●
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明日の株新聞◆
今日の東京市場から◆
本日の注目相場◆
本日の注目銘柄シューティング!◆最後へ
■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■
欧米市場の続落、為替相場の円高基調など外部要因に改善の兆しなく、本日も
調整色を強めた株式相場ですが、株価指数は下げ幅を縮め、連日の調整から戻
りを試す場面があったものの、戻り売りが押し下げる格好に。
一方で新興バイ
オ関連の循環物色が継続するなど、市場参加者の取引スタンスも全体観から離
れたディーリングが主体となっているのではないでしょうか。
日経平均株価は続落。
前述の通り一時はプラス圏に浮上したものの、続落着地
を余儀なくされました。
ただ、前2営業日からは下げ幅を縮め、ローソク足で
は陽線転換を果たしています。
日経平均株価に関しては、ネックラインとなる先月安値を下抜いたことで、8
月高値、9月高値を結ぶダブルトップ形成を紹介していましたが、前営業日か
らさらに下値を探ったことで、より形成を裏付ける格好となり、一段とチャー
ト軟化を示してきました。
下値目標としては、ダブルトップ前の安値水準となる7月25日の8328.02円が意
識されてくるところ。
しかしながら、前営業日の下落にも「さらなる外部要因
悪化を懸念した先回り売りも出ているのではないでしょうか」と記していたよ
うに、下げ渋る場面も見られています。
さて、前営業日配信版では「外部要因の落ち着き待ち 打診買いの準備を」と
題していました。
さらに「ひとまずは現状の売り圧力を見極めながら、仕掛け場を探っていきた
いところ。
戻り売り圧力を考慮すると一気に仕掛けるのはリスクを伴いますが、
相場の落ち着きを待って打診買いで戻りに付いていきましょう」とも締めてい
たと思います。
注目された外部要因は依然落ち着かず、難地合いが継続。
戻り売りが株価指数
を押し下げ、バイオ関連などテーマ性があり、需給妙味の強い銘柄への短期売
買が目立っていますが、前述のように下げ渋った辺りは打診買い意欲を感じさ
せるものでしょう。
さて、明日はオプションSQの算出を迎えます。
オプション行使価格8500円を
意識した算出結果が注目されますが、当欄で紹介しているように、今晩からの
外部要因の変化、前場で伝わるSQ概算値や日中高安、場中の方向性を見てお
きましょう。
基本線では、中期スタンスで外部要因の落ち着きを待ちつつ、戻りの見込める
外需関連株に狙いを定めながら、短期スタンスでは需給妙味の強い銘柄の短期
ディーリングを手掛けてみても良いのではないでしょうか。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■
昨晩の米国市場は大幅続落。
業績見通しを明らかにしたアルコア、シェブロン
らが先行き不透明感を示したことで、今後の企業決算も警戒感が強まり、見切
り売りに押されています。
前営業日取引時間後に決算を明らかにしたアルコアの業績見通しが振るわず、
同社株は4%超の下落となったほか、同じく業績見通しを明らかにしたシェブ
ロンも4%超の下落とダウ構成銘柄の値下がり上位に並び、今後開示を控える
決算銘柄にも見切り売りを誘いました。
値上がりは過去最高値を付けたウォルマートのほか、ダウ構成銘柄では4銘柄
に限られており、主要企業では値下がりが目立っています。
ダウ平均株価は、前営業日比128.56ドル安の13,344.97ドル。
ナスダック総合指
数は13.24ポイント安の3,051.78ポイントで取引を終えました。
為替相場では、欧米株式市場の続落でリスク回避の円買いも継続。
東京時間早
朝では、1ドル78円台前半、1ユーロ100円台前半の水準で取引されています。
東京株式市場では、米国市場の大幅続落と為替相場の円高推移を嫌気した売り
が優勢。
日経平均株価は8514円の続落スタートに。
寄り付き後は、前営業日の売り圧力にも外部要因のさらなる軟化を織り込まれ
ていたため、朝安後は連日の調整からリバウンド期待が高まる動きに。
日経平
均株価は下げ幅を縮小しました。
昼休みの豪ドル上昇で後場寄りでは見直し買いが先行したものの、前場から続
く戻り売りが相場の押し下げ要因に。
日経平均株価は一時プラス圏に浮上する
も再びマイナス圏に沈み、調整色を強めています。
日経平均株価終値は、49.45円安の8546.78円。
東証1部の売買代金は概算で1
兆329億円。
東証1部の売買高は概算で17億1965万株。
値上がり銘柄は495(29
%)に対し値下がりは1014(60%)、変わらずは158(9%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■
外部要因のさらなる悪化で株価指数が続落するなど、投資家心理も冷え込むな
か、中核銘柄のトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>、ソニー<675
8>ら国際優良株や三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクが
揃って下げています。
また、日経平均構成比率上位のファナック<6954>、ソフトバンク<9984>、ファ
ーストリテイリング<9983>の下げもきつく、株価指数を押し下げる格好に。
代
わって前営業日に続いて内需系大型株のJR東日本<9020>、JT<2914>、NT
T<9432>、KDDI<9433>らが資金シフトを取り込みました。
売買代金上位では、調整していたキヤノン<7751>、東芝<6502>、東京エレクト
ロン<8035>らが底堅い動きに。
ただ、多くの銘柄は下落を余儀なくされていま
す。
セクターでは、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産、住友金属鉱山<5
713>、三菱マテリアル<5711>の非鉄、所属全銘柄が下落した保険業などが業種
別株価指数騰落の値下がり上位に並びました。
日本航空<9201>、全日本空輸<9202>が下げた空運、帝人<3401>、東レ<3402>の
繊維、ブリヂストン<5108>、住友ゴム工業<5110>のゴム製品なども売られてい
ます。
一方、中部電力<9502>、関西電力<9503>の電気ガス、JXホールディングス<5
020>、出光興産<5019>の石油製品、JR東日本<9020>、JR西日本<9021>の陸
運など、内需系のディフェンシブセクターが値上がり上位に入りました。
個別では、格上げの信越化学工業<4063>、事業再編による特別利益計上のアイ
ロム<2372>、増額の小松ウォール工業<7949>などが物色されています。
新興市場では、前営業日に売り直されたバイオ関連のタカラバイオ<4974>が再
び陰気か、テラ<2191>、コスモバイオ<3386>、ジャパン・ティッシュ・エンジ
ニアリング<7774>、メディネット<2370>、ナノキャリア<4571>なども好調に推
移したほか、分割のイーブックイニシアティブジャパン<3658>、アク抜けのエ
ヌピーシー<6255>が大幅高。
一方で、サイバーエージェント<4751>、エイチー
ム<3662>、ピーエスシー<3649>などは換金売りが出ました。
■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■
<6954>ファナック 12,120円 前日比−330円(−2.65%)
続落。
ドイツ証券が投資判断「売り」、目標株価10,600円でカバレッジを開始
したことが売り材料視されたほか、米国市場でも主要企業の業績見通しの先行
き不透明感から調整色を強めており、設備投資関連としても買いが手控えられ
ているようだ。
日経平均株価の構成比率上位でもあり、同社株の下げが株価指
数も押し下げている。
<8035>東京エレクトロン 3,345円 前日比+65円(+1.98%)
堅調。
前営業日にも半導体製造装置の受注減少で売り先行から切り返した流れ
が見られたことで、全体調整の朝安後は再び見直し買いを集めているようだ。
前営業日には売られていた半導体関連のアドバンテスト<6857>、SUMCO<3
436>なども切り返す動きが見られている。
<2914>JT 2,231円 前日比+77円(+3.57%)
反発。
ゴールドマン・サックス証券が投資判断「買い」を強調し、目標株価据
え置きが好感されたほか、前営業日にもJR東日本<9020>、セブンアンドアイ
<3382>ら内需大型株が見直された流れから、本日では同社株やNTT<9432>、
KDDI<9433>ら通信株が底堅く推移している。
トヨタ<7203>など外需関連株
からの資金シフトを集めているようだ。