■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■
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前営業日の難地合いから、米国市場や為替相場など外部要因も振るわず、週明
けも調整色を強めた株式相場ですが、前営業日に続いて買い難い中核銘柄を嫌
った資金は値動きの軽い中小型株や新興市場に向かう格好。
相変わらず株価指
数や場味によって機動的な資金循環が見られています。
日経平均株価は続落。
節目8900円を割り込んだ前営業日から、本日では節目88
00円を割り込んできました。
「戻り売り」に屈した前営業日にも日経平均株価における75日移動平均線、7
月25日安値と9月6日安値を結ぶトレンドライン付近での攻防を見せていまし
たが、外部要因軟化とともに下押しした本日は75日移動平均線(8866.29円)、
7月25日安値と9月6日安値を結ぶトレンドラインを下抜く格好となっていま
す。
また、上方では5日移動平均線(8922.95円)と25日移動平均線(8953.27円)
がデッドクロスを形成。
指数のチャート軟化は否めず、中核銘柄からの資金シ
フトにつながっているのではないでしょうか。
さて、前営業日配信版では「まずは指数の水準見極め 物色対象も難地合いと
好転時の両タイプで!」と題して、日経平均株価における「下値水準と上方に
控える25日線と5日線との位置関係を見極めたいところ」と記していましたが、
指数は下値を固められず、水準を切り下げてきています。
ただ、前述の通り買い難い中核銘柄を嫌った資金は値動きの軽い中小型株や新
興市場に向かい、9月25日引け後に配信した厳選銘柄付き特別市況分析レポー
ト「バブル相場で狙える株!【2012】」の注目銘柄・ガンホー・オンライン・
エンターテイメント<3765>が目標株価となる10%上昇率を達成しました。
会員情報でも9月25日のインターネット会員A情報で買い推奨していたヒュー
リック<3003>が目標株価を達成。
同社株もガンホー・オンライン・エンターテ
イメント<3765>と同様に上場来高値は2005年や2006年に付けた経緯のある「過
去のバブル相場で人気化した銘柄群」ですが、中小型株や新興市場など値動き
の軽い特徴が物色を誘っている面があります。
株価指数の下押し、チャート軟化でしばらくは短期売買が主導する展開となり
そう。
株価指数が下げ止まるまでは、なるべく値動きの軽い投資対象を選んで
いきたいところです。
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■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■
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先週末の米国市場は下落。
欧州市場で売り材料視された欧州問題が重しとなっ
たほか、さえない経済指標も見切り売りを誘っています。
スペイン政府による銀行のストレステストを警戒した売りが欧州市場で見られ
ており、米国市場の重しに。
結果は資本不足額が計593億ユーロと、前回の結果
を下回ったこともあり、結果判明後の米国市場では見直し買いを誘いました。
ただ、この日発表された経済指標では、9月のシカゴ地区製造業景況指数が49
..7ポイントと、前月の53ポイントから低下し、市場予想の52.8ポイントを下回
る結果に。
9月のミシガン大学消費者マインド指数(確定値)も78.3ポイント
と、速報値の79.2ポイントから下方修正され、市場予想の79.0ポイントも下回
るなど、さえない経済指標が相場を押し下げています。
ダウ平均株価は、前営業日比48.84ドル安の13,437.13ドル。
ナスダック総合指
数は20.37ポイント安の3,116.23ポイントで取引を終えました。
為替相場では、欧州時間帯でのユーロ下落に対するドル上昇が見られたものの、
ユーロ、豪ドルらの下落圧力が目立つ展開。
週明けの東京時間早朝では、1ド
ル77円台後半、1ユーロ99円台後半で取引されています。
東京株式市場では、米国市場下落や為替相場でのユーロ安を嫌気した売りが先
行。
日経平均株価は8815円の続落スタートに。
寄り付き後は、見切り売りで日経平均株価が下値を探る動きに。
寄り前発表の
日銀短観が減速示すも市場予想ほど悪化せす、中国経済指標確認で節目8800円
攻防が見られました。
昼休みに円高圧力が強まり、後場寄りでは外部要因軟化を嫌気した売りが優勢
に。
日経平均株価は後場一段安となるも連日の調整から引けにかけては下げ渋
る場面も見られています。
日経平均株価終値は、73.65円安の8796.51円。
東証1部の売買代金は概算で89
05億円。
東証1部の売買高は概算で13億7393万株。
値上がり銘柄は419(25%)
に対し値下がりは1109(66%)、変わらずは142(8%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■
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外部要因軟化とともに株価指数が下押し、中核銘柄ではトヨタ<7203>、ホンダ
<7267>、日産自動車<7201>、東芝<6502>ら国際優良株、三菱UFJFG<8306>、
三井住友FG<8316>のメガバンクも安く、株価指数を押し下げています。
売り込まれていたキヤノン<7751>、TDK<6762>の一角が見直されたほか、原
発建設再開で関西電力<9503>、内需系のNTT<9432>、JR東日本<9020>らが
物色されたものの、多くの銘柄がリスク退避の売りに押されました。
売買代金上位では、製造拠点の爆発事故発生で日本触媒<4114>が大幅安。
後場
にイー・アクセス<9427>を完全子会社化するとの一部報道の伝わったソフトバ
ンク<9984>が費用負担を懸念して売られるなど、下落銘柄が目立っています。
セクターでは、原発建設再開発表の電源開発<9513>、関西電力<9503>の電気ガ
スが業種別株価指数騰落の値上がり最上位に。
JXホールディングス<5020>、
出光興産<5019>の石油製品、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>の
鉱業などが続きました。
一方、ブリヂストン<5108>、住友ゴム工業<5110>のゴム製品、帝人<3401>、東
レ<3402>の繊維、旭硝子<5201>、日本ガイシ<5333>のガラス製品など、素材系
業種が値下がり上位に並んでいます。
野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券、三井不動産<8801>、三
菱地所<8802>の不動産業、新日本製鐵<5401>、JFEホールディングス<5411>
の鉄鋼なども値下がり上位に続きました。
個別では、製造拠点の爆発事故発生で売られた日本触媒<4114>と同じく高吸水
性樹脂を手がける三洋化成工業<4471>、アクリル酸エステルを展開する東亜合
成<4045>が好調。
ソフトバンク<9984>による完全子会社化の報じられたイー・
アクセス<9427>が後場急騰しています。
新興市場では、中核銘柄のサイバーエージェント<4751>、楽天<4755>が軟調。
値動きの軽いニューフレアテクノロジー<6256>、モブキャスト<3664>、UBI
C<2158>らが売られるなか、ガンホー・オンライン<3765>、エニグモ<3665>、
ジェーソン<3080>、ファステップス<2338>などが短期売買を集めて上昇しまし
た。
■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■
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<7203>トヨタ 2,989円 前日比−51円(−1.68%)
続落。
米国市場下落や円高推移など外部要因軟化を嫌気した売りが出ている。
国際優良株として同社株ほか、日産自動車<7201>、東芝<6502>などの下落が目
立った。
三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクも振るわず、
株価指数を押し下げている。
<4114>日本触媒 757円 前日比−116円(−13.29%)
大幅安。
週末に兵庫県の同社姫路製造所でアクリル酸タンクが爆発する事故が
発生、製造所内の全プラントの操業を停止するなど、高吸水性樹脂製品供給不
安が売り材料視された。
同社と同じく高吸水性樹脂を手がける三洋化成工業<4
471>、アクリル酸エステルを展開する東亜合成<4045>は物色を集めた一方で、
紙おむつなどを供給するユニ・チャーム<8113>、花王<4452>、大王製紙<3880>
は原料供給懸念で売られた。
<9503>関西電力 641円 前日比+31円(+5.08%)
反発。
全体調整のなか、ディフェンシブ性に着目した資金シフトが見られてい
るほか、週末に原発建設再開が報じられ、大間原子力発電所の建設工事再開を
発表した電源開発<9513>が買い進まれており、電力会社の経費負担低下の思惑
が広がっているようだ。
電気ガスが業種別株価指数騰落の値上がり上位となっ
ている。