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直近の決算発表予定

2012年9月5日水曜日

証券ディーラー「プロの視点」(9/5)

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■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■

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休場明けの米国市場が軟調、為替相場でもユーロ下落が見られるなど、外部要
因軟化で折り返し、さえない展開となった本日の株式相場ですが、目先のイベ
ント警戒や指数のチャート軟化で買い気が高まらず。ポジション調整優位のな
か、短期視点の売買は材料株など値動きの見込める対象に向かっています。

日経平均株価は続落。前営業日の下げ渋りに作用した75日移動平均線(8767.8
2円)を割り込んできました。水準としては、奇しくも今週発表を予定している
米雇用統計の先月結果の好内容をもとに買い進まれた3日から6日の窓に差し
掛かっています。

もう一方の株価指数でもあるTOPIXも続落。こちらは3日から6日の急伸
劇で開けた窓を埋め、早くも3日安値720.03ポイントを割り込んできました。

休場明けとなった昨晩の米国市場では、ISM製造業景況指数、建設支出ら経
済指標が振るわず、欧州動向の先行き不透明感もあって軟調展開に。連れてさ
えない展開となった東京市場ですが、やはり目先にECB理事会、金曜日の重
要指標・米雇用統計前のADP雇用統計などイベントが控えるなかでは、市場
参加者としても「買い難い」印象が強いのではないでしょうか。

すでに時間外取引の米指数先物ではダウ平均で40ドル前後の続落を確認。今晩
の米国市場も軟調展開と見た先回り売りも出ています。やはりイベント注視の
流れが続く今週は、基本線として「波乱含み」で推移すると見ておきたいとこ
ろ。

さて、前営業日配信版では「イベント警戒で短期志向続く 資金循環の見極め
を」と題していました。

本日も全市場の売買代金上位は思惑売買を集めたシャープ<6753>となり、まだ
まだ値動き注視のスタンスが見て取れます。ただ、場中の推移は極めて不安定、
昨日にも「当欄で物色対象として挙げていた材料株、新規公開株(直近IPO)
、低位株などには需給妙味に着目した資金を集めているものの、短期的に大き
な値動きが期待できると同時に急速に値を崩しやすい特徴があります」とも記
していましたが、資金循環がより高速化してきました。

「前場と後場でまったく違う値動きとなることもあり、賑わいを見せる物色対
象も常に入れ替わっていくことから、売買代金ランキングや値上がり率ランキ
ングを注目して、銘柄間での資金循環を見極めていきましょう」とも締めてい
たように、賑わっている銘柄の持続性も乏しくなっています。

8月28日引け後に配信した前回レポート「IPO投資の決定版! 将来性有望
な【新規公開株!】」の注目銘柄・ワイヤレスゲート<9419>が本日目標株価を
達成。返金条件をクリアしましたが、買い一巡後は前日比下落で取引を終えま
した。短期売買を手掛ける際には、事前に利益確定目標とロスカット目標を設
定するのを忘れないようにしましょう。
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■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■

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休場明けとなった昨晩の米国市場は軟調。アップル上昇でハイテク株は底堅く
推移したものの、さえない経済指標や中国経済の先行き懸念、欧州問題の不透
明感から見切り売りが出ています。

レイバーデーの祝日休場明けとなり、週末発表の中国経済指標を受けて景気減
速懸念でのアジア市場の調整や今週にECB理事会を控えて政策実施も危機解
決には不十分との見方も強まり、売り優勢の立ち上がりに。

また、この日発表された8月のISM製造業景況指数は49.6ポイントとなり、
前月の49.8ポイントから低下したほか、市場予想の50ポイントを下回る結果に。
さえない経済指標を嫌気した売りも押し下げました。

ただ、iPhoneの新型モデルを近く発表するとの観測が伝わったアップル
が強さを見せたことで、他のハイテク関連も連れ高。ナスダック指数を押し上
げています。

ダウ平均株価は、前営業日比54.90ドル安の13,035.94ドル。ナスダック総合指
数は8.09ポイント高の3,075.06ポイントで取引を終えました。

為替相場では、欧州時間帯での政策期待の後退とともにユーロが軟調。相対的
なドル上昇が見られたことで、東京時間早朝では、1ドル78円台半ば、1ユー
ロ98円台半ばの水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場での軟調展開や為替相場でのユーロ下落を嫌気し
た売りが先行。日経平均株価は8756円の続落スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価の前営業日安値割れから下値を探る動き。ただ、
節目8700円に対する意識も高く、下値水準では見直し買いが入りました。

後場も日経平均株価における節目8700円に対する意識が見られたものの、為替
相場の円高推移、時間外米指数先物下落とともに下値志向を強め、8700円を割
り込む動き。日経平均株価は安値引けとなっています。

日経平均株価終値は、95.69円安の8,679.82円。東証1部の売買代金は概算で8
551億円。東証1部の売買高は概算で14億6233万株。値上がり銘柄は331(19%)
に対し値下がりは1246(74%)、変わらずは99(5%)となりました。
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■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■

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経済指標が嫌気された米国市場、為替相場でのユーロ下落など外部要因軟化と
ともに株価指数が続落。トヨタ<7203>、三菱商事<8058>、三井住友FG<8316>
ら中核銘柄が軟調に推移したほか、キヤノン<7751>、ソニー<6758>、パナソニ
ック<6752>、TDK<6762>ら電気機器の苦戦が目立っています。

日経平均株価構成比率上位のファナック<6954>、ファーストリテイリング<998
3>も振るわず、日経平均株価も安値引けに。設備投資関連のコマツ<6301>、昨
日に目標株価引き上げで買われていたネット関連のディー・エヌ・エー<2432>、
グリー<3632>も売り直されました。

売買代金上位では、思惑売買の続くシャープ<6753>が進出。材料性も交錯して
おり、前日比変わらずの引け味に。アップル上昇に反応したソフトバンク<998
4>、材料物色続くアステラス製薬<4503>、配当実施方針を伝えた中部電力<950
2>らが売買代金上位で目立っています。

セクターでは、値上がりがアステラス製薬<4503>、武田薬品<4502>ら医薬品、
オリックス<8591>、クレディセゾン<8253>のその他金融の2業種に限られまし
た。

業種別株価指数騰落の値下がりでは、最上位に商船三井<9104>ら所属全銘柄が
下落した海運が進出。JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>の石油製
品、東邦亜鉛<5707>、住友鉱山<5713>の非鉄などが並んでいます。

キヤノン<7751>、ソニー<6758>、パナソニック<6752>ら中核銘柄が下げた電気
機器、関係性の深い旭硝子<5201>、日本板硝子<5202>のガラス製品も下落。国
際石油開発帝石<1605>の鉱業、王子製紙<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプの
素材系業種も続きました。

新興市場では、東証1部ネット関連の苦戦でサイバーエージェント<4751>、楽
天<4755>の中核も軟調。一方で、増額人気継続のACCESS<4813>、軽量級
のイーブック<3658>、モブキャスト<3664>、豆蔵<3756>、バイオ関連のそーせ
い<4565>、オンコセラピー<4564>、低位のヤマト・インダストリー<7886>、T
YO<4358>あたりが賑わっています。
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■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■

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<6753>シャープ 209円 前日比±0円(±0.00%)

連日の大商い。本日も全市場の売買代金トップとなり、2位以下を引き離して
いる。主力行との追加支援の協調融資観測や米資産運用大手の保有比率低下な
ど、材料性が交錯しており、思惑売買を集めたようだ。
<7751>キヤノン 2,463円 前日比−101円(−3.94%)

大幅安。米経済指標の軟化やユーロ下落など外部要因の悪化が嫌気されている
ほか、四季報速報での予想引き下げも伝わっており、四季報新刊発売を先回り
した売りも出ているようだ。前営業日に見直し買いを集めていたソニー<6758>、
格下げのTDK<6762>など電気機器が売り直されている。
<9502>中部電力 909円 前日比+21円(+2.36%)

反発も伸び悩み。未定としていた今期年間配当を50円とする方針を伝え、無配
の可能性を織り込んでいた参加者からはポジティブサプライズとなったようだ。
同じく配当実施期待で北陸電力<9505>も物色を集めたものの、東京電力<9501>、
関西電力<9503>などは収益面から厳しく、買い一巡後は利益確定売りに押され
た。

日経ビジネスオンライン(9/5)

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■ 特集

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社会保障と税の一体改革で焦点の消費増税。野田首相は「ネバーギブアップ」と叫ぶ
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