FX日替わりViewは、2月7日(月)は休刊となります。
○●○本日の流れ○●○
「22:30発表、アメリカの雇用統計に注目」
昨日はユーロの全面安の展開となりました。トリシェECB（欧州中央銀行）総裁の記
者会見が要因です。トリシェ総裁は政策金利の据え置きを決めた後の記者会見で、
「インフレには短期的な上振れ圧力がある」としながらも、「インフレ期待はしっかりと
抑制されている」「インフレは引き続き、物価安定に沿うだろう」との見解を示しました。
マーケットでは、ユーロ圏の1月の消費者物価指数が前年比+2.4％と昨年12月の+2.2％
から伸びが加速したことを受け、"トリシェ総裁は記者会見でインフレに関する言い回
しを先月よりも強めるのでは？"との憶測がありましたが、実際には先月とほとんど
変わらず、さらに中期的なインフレ圧力は今後も抑制されるとの見解を示したことで、
"ECBはインフレ抑制のために予想よりも早く政策金利の引き上げ（利上げ）に動く"
との期待感が後退し、ユーロは売られました。
早期の利上げ期待が後退したユーロは、引き続き上値の重い展開になる可能性が
ありますが、ただ、本日はアメリカの雇用統計が発表されます(22:30発表）。
雇用統計はアメリカの中央銀行にあたるFRB（連邦準備制度理事会）の政策変更の
きっかけになることもあるため、マーケットが最も注目する経済指標の1つです。
そのため、マーケットの関心は雇用統計に移りそうですので、トリシェECB総裁の
記者会見を受けたユーロ売りは一服する可能性があります。
アメリカの雇用統計では、失業率と非農業部門雇用者数変化が特に注目されますが、
今回の事前予想は失業率が9.5％と前回の9.4％から悪化する一方、非農業部門雇用
者数変化は+14.6万人と前回（+10.3万人）から増加ペースが加速するとみられていま
す。経済指標を見る際のポイントは"事前予想と比べて結果が良いのか？です。
ただ、雇用統計に関しては、非農業部門雇用者数変化の過去の数字が修正されるこ
とも多く、それを材料に為替は大きく変動する場合もありますので、今回の数字と併
せて前回を含む過去の数字が修正されるのか？にも注目です。
雇用統計が良い結果（予想と比べて失業率は低い・非農業部門雇用者数変化は多
い）になれば、アメリカ経済の先行きに楽観的な見方が広がってドルは上昇し、反対
に悪い結果になればドルは下落しそうです。今回に関しては、ISM製造業景況指数の
雇用指数やADP雇用統計など、これまで発表されている雇用関連指標が良いことで、
非農業部門雇用者数変化は予想よりも良いのでは？との期待感がある一方、アメリ
カの大半の地域を襲った大雪の影響で予想よりも悪いとの見方もあります。非農業
部門雇用者数変化は予想からかけ離れた結果になる可能性があり、その場合には
いつも以上に大きく変動する可能性がありますので注意したいです。
○●○本日のオススメ○●○
「ドル/円」
本日のドル/円はアメリカの雇用統計の結果に大きく影響を受け、雇用統計が良い結
果になれば上昇し、悪い結果になれば下落しそうです。雇用統計次第と言えますので、
本日に関してはあらかじめスタンスを決めず、結果を見極めて、良ければ"買い方針"、
悪ければ"売り方針"というように柔軟に対応したいです。
○ドル/円のスワップ金利
買い ＋0円 売り -3円
○●○本日の主要経済指標○●○ 〜三ツ星オススメ度つき〜
☆ 17:00 【英】ハリファックス住宅価格-1月
（予想：-0.3％ 前回：-1.3％）
☆ 17:00 【英】ハリファックス住宅価格-1月（3カ月/前年比）
（予想：-3.0％ 前回：-1.6％）
☆☆ 21:00 【加】雇用ネット変化率-1月
（予想：1.50万人 前回：3.04万人）
☆☆ 21:00 【加】失業率-1月
（予想：7.6％ 前回：7.6％）
☆ 21:00 【加】労働参加率-1月
（予想：67.0％ 前回：66.9％）
☆☆☆ 22:30 【米】失業率-1月
（予想：9.5％ 前回：9.4％）
☆☆☆ 22:30 【米】非農業部門雇用者数変化-1月
（予想：14.6万人 前回：10.3万人）
☆☆ 22:30 【米】民間部門雇用者数変化-1月
（予想：14.5万人 前回：11.3万人）
☆ 22:30 【米】製造業雇用者数変化-1月
（予想：1.0万人 前回：1.0万人）
☆ 22:30 【米】時間当り平均賃金-1月
（予想：0.2％ 前回：0.1％）
☆ 22:30 【米】時間当り平均賃金-1月（前年比）
（予想：1.7％ 前回：1.8％）
☆ 22:30 【米】週平均労働時間-1月
（予想：34.3 前回：34.3）
☆ 24:00 【加】Ivey購買部協会指数-1月
（予想：53.2 前回：50.0）
