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2011年1月11日火曜日

【生活マネー ミニ講座No.1721】自動車保険の保険料が上がる!?

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 ◆自動車保険の保険料が上がる!?


 FPオフィス ワーク・ワークス ファイナンシャルプランナー(CFP)の
中村宏です。

「保険」というのは、実にシンプルな発想からできています。

「起こる確率が低いけど、起こったら大変なことになる事故に備えて、みん
なで協力して日ごろから少しずつお金を出し合いましょう。そして、不幸に
も事故に遭った人に、貯まったお金から一部を払いましょう」という発想。

 相互扶助の気持ちで成り立っているのですね。

 ただ、仕組みをうまく運営していくためには、取りまとめ役が要ります。
 みんなから支払ってもらう金額を決めたり、漏れなく集金したり、加入者
を管理したり、事故に遭った人にお金を支払ったりする役が必要です。

 その取りまとめ役が、保険会社。

 取りまとめ役は複数います。
 大きなところでは、東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上・・・。

 私たちは、どの取りまとめ役の考え方に賛同するか?で保険会社を選んで
います。(実際には、知人から勧められたり、営業マンにセールスされたり、
TVCMを観て、、、、ということがほとんどですね)。

 もちろん、保険会社もボランティアではありません。

 参加者から集めたお金のなかから、まず、運営に必要なお金を差し引きま
す。
 従業員の給料なども、運営に必要なお金です。

 残ったお金が、保険金の支払いに充てるお金です。
 そのお金を使って、保険会社は運用をしています。

 現金のまま持っているだけでは芸がありません。株式や債券、不動産など、
いろいろな金融商品や不動産などで資産運用を行っているんです。


 加入する人が支払う保険料は、保険の仕組みを維持するコストを除けば、
その人がどれだけ事故を起こしやすいか?によって決まります。

 事故を起こす可能性の高い人は、高い保険料を支払わないといけません。
 可能性の低い人の保険料は安くなります。

 加入者間で不公平にならないように。

「いつも荒っぽい運転ばかりしているアイツと、安全運転を心がけているオ
レが、なんで同じ金額の保険料を払わんとあかんねん」とならないように。

 ただ、実際には、「あんたはいくら」「お前さんはいくら」と個々人ごと
に別々に保険料を設定することは不可能です。

 もっと大きく区分けして、車種や年齢帯、使用目的、走行距離、事故歴な
どで保険料が決められています。


 今年は、自動車保険の保険料を値上げする損害保険会社が相次ぐ見込みで
す。

 理由は、収支が悪化してきたから・・・。

 メーカーだと「収支が悪化したらから値上げする」なんてことは決して表
だって言えません。「もっと顧客に喜んでいただける価値の高いものを作れ
!」と言い返されます。しかし、保険会社のようは金融機関は、簡単に口に
するキライがあります。

 それは、保険という商品が、相互扶助の精神で成り立っている部分がある
からです。

 国内では自動車が売れなくなっています。売れても軽自動車。普通車はな
かなか・・・。
 人口が少なくなっている上に、若者は車に乗らなくなりました。
 車が売れないのです。

 おかげで、保険料収入が少なくなってきています。

 いっぽう、高齢の運転者は増えています。免許を持っている人が年をとり
ますから。
 当然、事故も増えます。
 つまり、保険金の支払いが多くなってきているのです。

 収入が減って、支出が増えれば、収支が悪化します。

 こうなると、保険の仕組みを運営するコストを抑えない限り、保険料を値
上げするしか手立てがありません。


 損保ジャパンは、4月から保険料をアップする予定です。
 東京海上日動は、7月。三井住友海上は秋から。

 値上げの形は、リスクの高い高齢者の保険料のアップが大きくなりそう。

 損保ジャパンの場合、30歳以上40歳未満の上げ幅は1%未満。
 60歳以上70歳未満の上げ幅は、3.4%。
 70歳以上の上げ幅は、8%を超える見込み。


 保険会社にとって幸いなのは、自動車保険の保険期間は、ほとんどが1年。
 1年ごとに契約が更新されます。

 そしてその都度、保険料はあらためて計算されます。

 私たちが自動車保険に加入するときは、これまで以上に、いろいろな損害
保険会社で見積もりを取り、充分に比較検討して契約をしたほうが良さそう
です。

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