○●○本日の流れ○●○
「21:00発表のカナダの雇用統計がカナダドルの方向性を決める!?」
昨日はユーロが下落しました。格付け機関のムーディーズがスペインの格付けを
「Aa1」から「Aa2」に引き下げ、見通しを「ネガティブ」としたことが要因です。
また、豪ドルも軟調に推移。この日発表されたオーストラリアの雇用者数変化が
-1.01万人と予想(+2.00万人)外に減少したことが嫌気されました。
一方、ドルは上昇しました。リビア情勢が緊迫化する中、一部のメディアが
「サウジアラビア警察の発砲でデモ隊の3人負傷」と伝えたことで、中東・北アフリカ
地域をめぐる懸念が再燃したことや、NYダウ平均株価が大幅に下落(-1.87%)
したことを受け、リスク回避姿勢が強まり、そのことが安全資産とされるドルを押し上げました。
ユーロはECB(欧州中央銀行)に対する利上げ(政策金利の引き上げ)期待がある
ものの、今週月曜日のギリシャに続いて、スペインも格付けが引き下げられたことで、
ユーロ圏周縁国に対する懸念が再燃しつつあります。ユーロは引き続き上値の重い
展開になりそうです。豪ドルも昨日のオーストラリアの雇用者数変化の弱さが
本日も材料視され、一段と下落する可能性があります。
ドルに関しては、中東・北アフリカ情勢をめぐる懸念が下値を支えそうですが、
本日は小売売上高やミシガン大学消費者信頼感指数など、アメリカの重要経済指標が
発表されます。この一連の経済指標が予想を上回れば、ドルは上昇が加速する可能性が
ありますが、予想を下回った場合には昨日とは違う展開になる可能性があります。
また、本日はカナダの雇用統計も発表されます。
今回の事前予想は失業率が7.7%と前回(7.8%)から改善し、雇用ネット変化率も
+2.50万人と前回(+6.92万人)より増加ペースは鈍化するものの、プラスになると
みられています。中央銀行のBOC(カナダ銀行)は利上げに慎重な姿勢を示しているものの、
マーケットでは"BOCは5月にも利上げを行うのでは?"との期待感があります。
雇用統計が良い結果(予想よりも失業率は低い、雇用ネット変化率は増加)になれば、
カナダ経済の先行きに対する楽観論が広がるだけでなく、BOCの早期の利上げ期待も
高まり、カナダドルは大きく上昇する可能性があります。
雇用統計の結果がカナダドルの動向に大きく影響を与える可能性がありますので、注目です。
○●○本日のオススメ○●○
「カナダドル/円」
カナダの雇用統計が事前予想より良い結果になれば上昇し、悪ければ下落しそうです。
本日に関しては、雇用統計次第と言えますので、あらかじめスタンスを決めず、
結果を見極めて、良ければ"買い方針"、悪ければ"売り方針"というように
柔軟に対応したいです。
○カナダドル/円のスワップ金利
買い +18円 売り -23円
○●○本日の主要経済指標○●○ 〜三ツ星オススメ度つき〜
☆ 16:00 【独】消費者物価指数-2月(確報値/EU基準)
(予想:0.6% 前回:0.6%(速報値))
☆ 16:00 【独】消費者物価指数-2月(前年比/確報値/EU基準)
(予想:2.2% 前回:2.2%(速報値))
☆ 16:00 【独】卸売物価指数-2月
(予想:N/A 前回:1.2%)
☆ 16:00 【独】卸売物価指数-2月(前年比)
(予想:N/A 前回:9.4%)
☆ 18:30 【英】生産者仕入価格-2月
(予想:1.5% 前回:1.7%)
☆ 18:30 【英】生産者仕入価格-2月(前年比)
(予想:14.4% 前回:13.4%)
☆ 18:30 【英】生産者出荷価格-2月
(予想:0.6% 前回:1.0%)
☆ 18:30 【英】生産者出荷価格-2月(前年比)
(予想:5.2% 前回:4.8%)
☆☆ 21:00 【加】雇用ネット変化率-2月
(予想:2.50万人 前回:6.92万人)
☆☆ 21:00 【加】失業率-2月
(予想:7.7% 前回:7.8%)
☆☆ 22:30 【米】小売売上高-2月
(予想:1.0% 前回:0.3%)
☆☆ 22:30 【米】小売売上高-2月(除自動車)
(予想:0.7% 前回:0.3%)
☆☆ 23:55 【米】ミシガン大学消費者信頼感調査-3月(速報値)
(予想:76.5 前回:77.5)
☆ 24:00 【米】企業在庫-1月
(予想:0.8% 前回:0.8%)