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2011年2月17日木曜日

【生活マネー ミニ講座No.1747】日本の債務残高。先進国史上最悪に。

生活マネー ミニ講座:No.1,747(2011.2.17)

 ◆日本の債務残高。先進国史上最悪に。


 家計マネジメント・ラボ ファイナンシャルプランナー(CFP)の中村宏です。

 国・地方を含む、日本の債務残高(借金額)は、2009年に名目国内総生産
(GDP)の217%に到達。統計で確認できる1875年以降で最悪になったよ
うです。

「1975年以降」ではありませんよ。「1875年以降」。過去約140年間で、です。

 戦争でもしない限り、ふつうこんなことはないようです。
 ただ、ニッポンが戦争に突入したあと、の敗戦前年の1944年でも204%だっ
たということは、GDP比だけみると当時よりもよくないですね。

 戦時中は急速に債務残高が悪化しました。

 今回は、1970年からジワジワと悪化しています。いわば、「ゆでガエル状
態」。変化が緩慢なおかげで、事態の深刻さに気が付かずに、ある日突然、
、、、、、ということになりかねない。

 ただ、日本の国債(借金)のほとんどは、国内で消化されています。
 つまり、国や地方にお金を貸しているのは、日本の国民なのです。

「だから問題ない。国民のお金を使って、国民のために国や地方が使ってい
るのだから・・・・」という話もよく耳に入ります。
 しかし、借金をたくさん抱えている状態は、褒められたものでもありませ
んし、健全だという人もあまりいないでしょう。

 また、日本の借金は、「国民のために」という題目で、実は、ムダに使わ
れていることも多いですから。

 そのことは、みなさんすでにご存じで、なかなか既得権が壊れないことに
いらだった結果が、いま、愛知県、名古屋市、大阪府で起きていることでは
ないでしょうか?

 ただ、私たち自身も、気づかないうちに「既得権者」になっているのかも
しれません。
 非正規労働者からみると、正規労働者は、既得権者。
 若者からみると、中高年は、既得権者。
 女性からみると、男性は、既得権者。
 地方に住む人からみると、都会の人は、既得権者。

 自分だけを棚に上げようとする行為は、それこそ、既得権者にほかなりま
せん。


 さて、歴史上、たくさんの債務を抱える国は、急激なインフレによる調整
か、債務不履行(デフォルト)に追い込まれる可能性が高いのだそうです。

 しかし、可能性が高い、高いといわれて、それでも備えないのは、ニッポ
ン人の性格。
「地震」の対応をみていればわかります。

 可能性が高いといわれるリスクには、「とりあえず、部分的にでも備える」
のが、生活の知恵だと思うのですが・・・・。

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