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2012年10月2日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(10/2)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■


外部要因改善で見直し買いが先行するも戻り売り圧力は根強く、株価指数は反
発スタートから結果的に続落着地となった本日の株式相場ですが、株価指数同
様に戻り売りの残る中核銘柄を嫌った短期資金は材料株や中小型株、新興軽量
級に向かうなど、このところの機動的な物色傾向に変化はありません。


日経平均株価は続落。
前述の通りに反発スタートも戻り売りに押されました。

日中高値は8843.33円にとどまり、75日移動平均線(8869.18円)には届かず、
上方から切り下げてきている5日移動平均線(8861.85円)の上値抵抗も意識さ
れた格好でしょうか。


さて、前営業日配信版では「しばらくは短期売買が中心に 今は値動き重視で
!」と題していました。


「株価指数の下押し、チャート軟化でしばらくは短期売買が主導する展開とな
りそう。
株価指数が下げ止まるまでは、なるべく値動きの軽い投資対象を選ん
でいきたいところです」とも締めていましたが、外部要因改善で外需関連を中
心とする中核銘柄に見直し買いが入りましたが、株価指数の戻りは鈍く、戻り
売り圧力が強まるとともに投資資金は材料株や中小型株、新興軽量級に向かっ
ています。


前営業日にも紹介していた9月25日引け後配信の厳選銘柄付き特別市況分析レ
ポート「バブル相場で狙える株!【2012】」の注目銘柄・ガンホー・オンライ
ン・エンターテイメント<3765>が新値追いを強めたあたりは、新興軽量級を選
好する流れが見て取れたのではないでしょうか。


また、9月25日引け後に配信した厳選銘柄付き特別市況分析レポート「バブル
相場で狙える株!【2012】」の注目銘柄では、提供5銘柄のうち当欄で目標株
価達成を紹介したガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、サニー
サイドアップ<2180>の新興市場所属の2銘柄だけでなく、残る東証1部所属の
3銘柄のうち2銘柄が本日は上昇着地を果たすなど、「過去のバブル相場で人
気化した銘柄群」を選好する流れが続いています。


ただ、株価指数の戻りは鈍く、相場の下げ止まりには時間を要しそう。
このま
ま値動きの軽い投資対象を選んでの短期物色を軸としながら、中期視点では企
業の将来性や実態評価を見極めながら、投資タイミングを探っていきましょう。


┏┏┏
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■


昨晩の米国市場は反発。
欧州問題の進展や経済指標を好感した買いで切り返し
ています。


先週末のスペイン政府による銀行のストレステスト結果を確認した欧州市場が
買い直されており、前営業日に確認していた米国市場の支援材料となりました。


また、この日発表された経済指標では、9月のISM製造業景況指数は51.5ポ
イントとなり、前月の49.6ポイントから上昇したほか、市場予想の49.7ポイン
トを上回る結果に。
さらにバーナンキFRB議長が景気回復確認後も刺激策を
維持する方針を改めて示したことも買い材料視されています。


ダウ平均株価は、前営業日比77.98ドル高の13,515.11ドル。
ナスダック総合指
数は2.70ポイント安の3,113.53ポイントで取引を終えました。


為替相場では、欧州時間帯でのユーロ上昇、米国時間帯での経済指標好感のド
ル買いで円が下落。
東京時間早朝では、1ドル77円台後半、1ユーロ100円台半
ばで取引されています。


東京株式市場では、米国市場上昇や為替相場での円安推移を好感した買いが先
行。
日経平均株価は8826円の反発スタートに。


寄り付き後は、日経平均株価で25日線とデッドクロスを形成した5日移動平均
線が切り下げてきているほか、前営業日に下抜けた75日移動平均線にも乗り直
せず、戻り売りが上値を阻む状況。
節目8800円台でのもみあいに終始しました。


後場も戻り売り圧力は根強く、日経平均株価は前場と同水準でのもみあいが継
続。
ただ、大引け前には戻りの鈍さから、手仕舞い売りが強まり、水準を切り
下げています。


日経平均株価終値は、10.46円安の8786.05円。
東証1部の売買代金は概算で88
32億円。
東証1部の売買高は概算で13億5510万株。
値上がり銘柄は406(24%)
に対し値下がりは1125(67%)、変わらずは137(8%)となりました。


■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■


外部要因改善による指数反発スタートを受けて、中核銘柄ではトヨタ<7203>、
日産自動車<7201>、キヤノン<7751>、ソニー<6758>ら国際優良株に見直し買い。

為替感応度の高い任天堂<7974>、調査機関の高評価でリコー<7752>なども物色
されています。


売買代金上位では、イー・アクセス<9427>との統合効果が評価されたソフトバ
ンク<9984>が進出。
通信セクターの再編期待でNTT<9432>なども買われたほ
か、前営業日に大きく売り込まれた日本触媒<4114>も買い直されました。


一方、通信キャリアで劣勢になるとの見方でKDDI<9433>が軟調。
グリー<3
632>、ディー・エヌ・エー<2432>などネット関連からは外需関連への資金シフ
トで売られています。


セクターでは、減額実施の商船三井<9104>がアク抜けと見た買いを集め、同業
の日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>なども連れ高するなど、海運業が業種別株
価指数騰落の値上がり上位に進出しました。


JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>の石油製品、新日本製鐵<5401>、
JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、任天堂<7974>のその他製品などが続い
ています。


一方、王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプ、日水<1332>、
サカタのタネ<1377>の水産農林、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産
業らが業種別株価指数騰落の値下がり上位に並びました。


個別では、ゲーム開発会社の買収を発表したネクソン<3659>、好決算のジェイ
コムホールディングス<2462>、中計発表の東光高岳ホールディングス<6617>な
どが材料物色を集めています。


新興市場では、中核銘柄のサイバーエージェント<4751>は売られたものの、値
動きの軽いエニグモ<3665>、エイチーム<3662>、モブキャスト<3664>、ガンホ
ー・オンライン<3765>らが好調。
バイオ関連のテラ<2191>、ナノキャリア<457
1>なども短期資金集中が見られました。


■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■


<9984>ソフトバンク 3,185円 前日比+90円(+2.90%)

急反発。
前営業日後場にイー・アクセス<9427>を完全子会社化するとの一部報
道が伝わり、費用負担面から前営業日には売りに押されたものの、引け後の正
式発表、記者会見でモバイルネットワーク強化方針を打ち出し、顧客満足度向
上や他キャリアとの競争が優位となるとの見方が強まり、見直し買いを集めて
いる。
イー・アクセス<9427>は評価額52,000円にサヤ寄せする格好で連日の買
い気配となった。

<7751>キヤノン 2,604円 前日比+60円(+2.36%)

続伸。
米国市場上昇に円安推移と外部要因の改善とともに買い直されている。

事務機器メーカーのリコー<7752>も調査機関の高評価で買い進まれており、支
援材料となったようだ。
日産自動車<7201>、ソニー<6758>の国際優良株、為替
感応度の高い任天堂<7974>なども見直されている。

<9104>商船三井 187円 前日比+8円(+4.47%)

大幅反発。
前営業日引け後に集計中の第2四半期(4−9月)業績着地見通し
の減額修正を明らかにしたものの、目先悪材料出尽くしと見た買いや売り方の
買い戻しが入っている。
同業の日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>なども連れ高、
海運業が業種別株価指数騰落の値上がり最上位となった。




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