Index
◆明日の株新聞 「好決算期待銘柄が活躍 アナリスト評価を参考に!」
◆今日の東京市場から 「日経平均は59円安 朝安から切り返すも失速」
◆本日の注目相場 「中核銘柄は指数と同調 材料選好の流れ続く」
◆本日の注目銘柄シューティング! <2432>ディー・エヌ・エー、<5411>JFEホールディングス、<6753>シャープ
◆Last
■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■
昨晩の米国市場が先週金曜日と同様に主要企業の決算を嫌気した大幅調整とな
り、東京市場では月曜日で見せたように朝安から切り返す場面があったものの、
本日に限っては終盤まで買い気は続かず、失速する動きに。ただ、米国株安を
こなした月曜日にも見られたように、外部要因の悪化に対する一定の耐性は再
確認されたのではないでしょうか。
日経平均株価は反落。朝方は月曜日と同様に節目8900円割れを見ましたが、場
中での切り返しから、大台9000円に乗り直す場面も見られました。ただ、終盤
の失速とともに終値では5日移動平均線(8992.96円)を割り込んでいます。
さて、前営業日配信版では「指数の値固め意識高い 材料売買目立ち個別視点
も強まる」と題していました。
日経平均株価に関して「値固め意識の高まり」を指摘するとともに「外部要因
の悪化に対する一定の耐性、チャート上でも移動平均線による下値支持」を紹
介していましたと思います。
本日でも月曜日で見せた「外部要因の悪化に対する一定の耐性」を発揮。5日
線上は固められなかったものの、ローソク足は陽線転換、25日移動平均線(88
73.25円)、75日移動平均線(8854.45円)上での推移となるなど、まだまだ値
固め意識が通じるところでしょうか。
ただ、前営業日の指数伸び悩みに見られた「上値志向の弱まり」に対しては「
今後本格化する国内決算シーズンを見据えて、業績を見極めたいとの買い手控
え、手仕舞い売りが作用しているのではないでしょうか」とも記していました
が、売買代金上位でも決算材料株が多く入り、全体観が弱まるのに対して個別
視点が強まってきています。
投資戦略としては、個別視点が強まることを見越して、好決算期待銘柄を対象
とした「決算発表を先回りするスタンス」を挙げていましたが、前営業日引け
後に配信した厳選5銘柄付きレポート「今年最後の決算相場! 決算暴騰株を
ピンポイントで狙い撃ち!」の注目銘柄・神東塗料<4615>が始値156円からレポ
ートの返金条件クリアの目標株価となる172円を達成。わずか1営業日で返金条
件クリアを果たすなど、好決算期待銘柄に注目が集まってきました。
決算発表シーズン入りとともに、狙い目となる好決算期待銘柄を選好する流れ
はより強まってくるでしょう。今後開示される決算内容や業績を見極めるため
にも、専門的に銘柄分析を行なっているアナリストの評価を参考にしたいもの
です。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■
昨晩の米国市場は大幅安。主要企業の決算が振るわず、業績の先行き不透明感
から幅広い銘柄に見切り売りが広がりました。
決算発表を行った3M、デュポンのダウ平均構成銘柄に属する化学業が大幅安
となるなど、企業業績の不振に加え、業績の先行き不透明感から見切り売りを
集める動きに。
ダウ構成銘柄の値上がりは、インテル、マイクロソフトの2銘柄のみ。値下が
り上位は、デュポン、3Mの化学業やアルコア、シェブロン、エクソンモービ
ルら市況関連が並んでいます。
ダウ平均株価は、前営業日比243.36ドル安の13,102.53ドル。ナスダック総合指
数は26.49ポイント安の2,990.46ポイントで取引を終えました。
為替相場では、欧州でスペイン債利回り上昇が見られたことで、ユーロが売ら
れる展開。ユーロに対するドル上昇でドル円の動きは限られており、東京時間
早朝では、1ドル79円台後半、1ユーロも103円台半ばの水準で取引されていま
す。
東京株式市場では、米国市場の大幅安、為替相場でのユーロ安円高を嫌気した
売りが先行。日経平均株価は8896円の反落スタートに。
寄り付き後は、先週金曜日と同様にダウ平均が200ドル超の下げ幅を記録する大
幅調整となり、日経平均株価は週明け月曜日と同様に8900円処での立ち上がり
となったものの、金融緩和期待による円安志向の高まりを追い風に下げ渋りま
した。
前場の下げ渋りを確認した後場では、日経平均株価はプラス圏に浮上するなど、
買い優勢となる場面もありましたが、為替相場で円買いが見られると売り直さ
れる動き。終盤にはマイナス圏に沈んでいます。
日経平均株価終値は、59.95円安の8954.30円。東証1部の売買代金は概算で1
兆473億円。東証1部の売買高は概算で17億8108万株。値上がり銘柄は519(30
%)に対し値下がりは983(58%)、変わらずは171(10%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■
指数下げ渋りから再び売り直されたことで、トヨタ<7203>、ホンダ<7267>、キ
ヤノン<7751>、パナソニック<6752>ら国際優良株、三菱UFJFG<8306>、三
井住友FG<8316>のメガバンク、日経平均株価構成比率上位のファナック<695
4>、ソフトバンク<9984>が指数と同様の値動きを見せています。
一方、売買代金上位では、米フェイスブック好決算を追い風にディー・エヌ・
エー<2432>、グリー<3632>のソーシャルゲーム関連が物色を集めました。
また、調査機関の強気評価が相次いだ日本航空<9201>、台湾・鴻海精密工業と
の連携強化が伝わったシャープ<6753>、インド関連として再評価されたスズキ
<7269>が材料物色を集めています。
さらに新日鐵住金<5401>とともに売りが先行していたJFEホールディングス
<5411>が場中で決算開示、下方修正発表もアク抜け感から見直し買いで切り返
しました。
セクターでは、日本航空<9201>、全日本空輸<9202>の空運、LIXIL<5938>、
宮地エンジニアリング<3431>の金属製品、セブンアンドアイ<3382>、ヤマダ電
機<9831>の小売などが業種別株価指数騰落の値上がり上位となっています。
一方、前営業日に続いて、中部電力<9502>、関西電力<9503>の下げきつく、電
気ガスが業種別株価指数騰落の値下がり最上位に入りました。
新日鐵住金<5401>の鉄鋼、国際石油開発帝石<1605>の鉱業、野村ホールディン
グス<8604>、大和証券<8601>の証券業も売りが出ています。
新興市場では、直近IPOのトレンダーズ<6069>が買い優勢も後半からはピー
クアウト。エムアップ<3661>、モブキャスト<3664>など軽量級も振るわず、楽
天<4755>、ジェイアイエヌ<3046>、デジタルガレージ<4819>ら中核銘柄に資金
がシフトしました。
■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■
<2432>ディー・エヌ・エー 2,475円 前日比+46円(+1.89%)
反発。前営業日に伝わったスマートフォン向け無料電話サービスの展開を評価
する向きに加え、米国市場取引終了後に発表した米フェイスブックの好決算で
時間外取引で上昇した流れから、同業のグリー<3632>とともにソーシャルゲー
ム関連物色を集めたようだ。
<5411>JFEホールディングス 1,079円 前日比+1円(+0.09%)
後場浮上。前場では韓国ポスコの業績見通し下方修正を嫌気した売りがで新日
鐵住金<5401>とともに見切り売りが先行していたものの、後場取引中に同社も
業績見通し下方修正を発表、アク抜けと見た見直し買いで切り返した。場中で
の派手な値動きから商いを集め、全市場の売買代金上位に入っている。
<6753>シャープ 167円 前日比+10円(+6.37%)
急反発。一部報道で台湾・鴻海精密工業と共同開発するスマートフォン(高機
能携帯電話)の販売目標を年1000万台に設定するなど、同社製品の供給拡大や
事業の先行き期待感から見直し買いを集めている。事業継続性の不透明感から
売り込まれていたため、見直し余地も大きいようだ。