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直近の決算発表予定

2012年10月23日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(10/23)

Index
明日の株新聞 「指数の値固め意識高い 材料売買目立ち個別視点も強まる」
今日の東京市場から 「日経平均は3円高 朝高から伸び悩むも大台9000円キープ」
本日の注目相場 「指数伸び悩みで材料選好 新興軽量級も好調持続」
本日の注目銘柄シューティング! <9503>関西電力、<7270>富士重工業、<6674>ジーエス・ユアサ
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■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■

朝安から切り返す動きを見せた前営業日から一夜明け、順当な外部要因確認で
買い先行の朝高から伸び悩む動きとなるなど、前営業日とは対照的な動きとな
った本日の株式相場ですが、日経平均株価の後場マイナス転換から切り返した
辺りは、このところ見られている指数の値固め意識が再確認できたのではない
でしょうか。

日経平均株価は小幅続伸。前述の通りの伸び悩み、マイナス転換から持ち直し、
連日の大台9000円キープを果たしました。日中安値8970.50円は5日移動平均線
(8963.41円)のサポートも見られています。

さて、前営業日配信版では「好地合い続く 今後はより決算先回り狙いで!」
と題していました。

当欄では、日経平均株価に関して「値固め意識の高まり」を指摘。前営業日に
見られた外部要因の悪化に対する一定の耐性、チャート上でも移動平均線によ
る下値支持が見られています。

ただ、株価指数は売り圧力をこなすと同時に、先週に見られていた上値志向も
弱まってきました。これには、今後本格化する国内決算シーズンを見据えて、
業績を見極めたいとの買い手控え、手仕舞い売りが作用しているのではないで
しょうか。

物色対象も、前営業日に増減額発表に対する反応が見られていたことに続いて、
本日も無配観測報道の関西電力<9503>、減額のジーエス・ユアサ<6674>、そし
て増額の富士重工業<7270>が賑わうなど、決算絡みの材料株に対する売買が目
立っています。

そこで投資戦略としては、今後の開示情報増加とともに個別視点が強まること
を見越して、好決算期待銘柄を対象とした「決算発表を先回りするスタンス」
を挙げていました。

これからは企業の決算内容に対する期待感、決算発表に着目した物色がより強
まりそう。対象企業の業績を見極めつつ、決算発表日からエントリーを逆算し
ながら、個別に狙っていきたいところです。


■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■

昨晩の米国市場は下げ止まり。前営業日の大幅下落からの見直し買いが入るも
戻り売りが上値を抑え、ひとまずは下げ止まりを反映しています。

前営業日に企業業績の不振から見切り売りを集め、ダウ平均で200ドル超の下落
を見せていたことから、週明けのこの日は見直し買いが先行したものの、戻り
売りが上値を抑える格好に。下げ止まりの動きとなりました。

ダウ構成銘柄では、HP、ユナイテッドヘルス、キャタピラー、バンカメ、ア
ルコアらが買われた半面、マイクロソフト、GE、メルク、ベライゾン、ファ
イザーらが安く、まちまちの反応となっています。

ダウ平均株価は、前営業日比2.38ドル高の13,345.89ドル。ナスダック総合指数
は11.33ポイント高の3,016.96ポイントで取引を終えました。

為替相場では、日本の貿易統計が振るわなかったことから、ドル、ユーロとも
底堅い動きに。東京時間早朝では、一時1ドル80円をつけるなど79円台後半で
の推移、1ユーロも104円台前半の円安水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の下げ止まり、為替相場の円安推移を好感した買
いが先行。日経平均株価は9066円の続伸スタートに。

寄り付き後は、為替相場で円の買い戻しが見られたことから、日経平均株価は
伸び悩む動き。大台9000円での推移が続きました。

前場で上値を押さえた為替相場での円買い圧力が昼休みも継続、円高水準を確
認した後場寄りでは売り先行の動き。日経平均株価はマイナス圏に転じたもの
の、前営業日にも見られた押し目買いとともに切り返しています。

日経平均株価終値は、3.54円高の9014.25円。東証1部の売買代金は概算で927
0億円。東証1部の売買高は概算で15億7722万株。値上がり銘柄は474(28%)に
対し値下がりは1031(61%)、変わらずは168(10%)となりました。

■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■

指数伸び悩みで前営業日に底堅い動きを見せていた三菱UFJFG<8306>、三
井住友FG<8316>のメガバンクに利益確定売りが出たほか、トヨタ<7203>、ホ
ンダ<7267>、キヤノン<7751>、パナソニック<6752>ら国際優良株には円安好感
の買いが入ったものの、上げ幅は限られています。

日経平均株価構成比率上位のファナック<6954>、ファーストリテイリング<998
3>、ソフトバンク<9984>が堅調で、日経平均株価を支える動きとなりました。

売買代金上位では、無配観測報道の関西電力<9503>が売り込まれたほか、減額
のジーエス・ユアサ<6753>なども苦戦。一方で増額実施の富士重工業<7270>が
買われるなど、決算絡みの材料性に着目した売買が目立っています。

セクターでは、関西電力<9503>の下げが同業に波及した電気ガスが業種別株価
指数騰落の値下がり最上位となりました。

第一生命<8750>、東京海上ホールディングス<8766>の保険業、王子ホールディ
ングス<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプ、国際石油開発帝石<1605>の鉱業、
JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>の石油製品などが続いています。

一方、値上がり上位では、横浜ゴム<5101>、ブリヂストン<5108>のゴム製品、
円安メリットで任天堂<7974>擁するその他製品、オリランド<4661>、東京ドー
ム<9681>のサービス業などが買われました。

個別では、減額発表もアク抜けを見せたメルコホールディングス<6676>、ほく
ほくフィナンシャルグループ<8377>などが個別物色を集めています。

新興市場では、直近IPOのトレンダーズ<6069>が商いを集めて好調。モブキャ
スト<3664>、エニグモ<3665>、アイレップ<2132>も短期資金を集める動き。ケ
ーブルテレビ再編でジュピターテレコム<4817>も商いを伴って買い進まれるな
ど、値動き中心の売買となりました。


■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■

<9503>関西電力 595円 前日比−88円(−12.88%)

大幅安。今期の期末配当を見送り、61年ぶりの年間配当無配方針となる見通し
との観測報道が伝わり、見切り売りに押されたようだ。会社側は「現在未定」
とのリリースを伝えたものの、期末配当の見送りともなれば株価の下支えを欠
くため、ひとまずは手仕舞い売りに押された。

<7270>富士重工業 743円 前日比+27円(+3.77%)

大幅高。前引けと同時に集計中の第2四半期の着地見通しを明らかにし、利益
計画の引き上げを示したことから、後場一段高となっている。通期予想の修正
を見送ったものの、上期の引き上げ幅からは増額期待が高まっており、30日の
決算開示に向けて先回り買いを集めたようだ。

<6674>ジーエス・ユアサ 314円 前日比−46円(−12.78%)

急落。前営業日引け後に第2四半期業績着地見通しと通期業績予想の下方修正
を発表しており、見切り売りを集めたようだ。また、クレディ・スイス証券は
「下方修正幅が予想以上」との見解を示しており、リバウンド狙いの買いも限
られている。






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