◆中小企業の健康保険料が4月から上がる。
FPオフィス ワーク・ワークス ファイナンシャルプランナー(CFP)の
中村宏です。
今年4月納付分から、中小企業の従業員やその家族が加入している「協会
けんぽ」の健康保険料がアップします。
大きな企業は、それぞれ「健康保険組合」を独自に作り、公的医療制度を
運営しています。
いっぽう、中小企業の場合は、従業員数が少ないので、独自に組合を作る
ことができません。そのため、「協会けんぽ」という組織が運営している健
康保険に加入します。
かつては、その組織は「社会保険庁」だったのですが、いまは、「協会け
んぽ」になっています。
一般的には、協会けんぽよりも、健康保険組合のほうが、財政的にも裕福
で、従業員の保険料負担も少ない傾向があります。保険料は、会社と従業員
が半分ずつ負担することになっていますが、大企業の健康保険組合では、会
社が多めに負担してくれるところも多いようです。その他、独自の福利厚生
サービスも充実しています。
中小企業の従業員や家族が加入している「協会けんぽ」の保険料が、4月
納付分から0.16%上昇する見込みです。
現在は、報酬に対する割合が9.34%ですが、9.5%にアップします。
(都道府県ごとに微妙に料率は異なっています。この割合を会社と従業員で
折半します)
協会けんぽの場合、保険料は、会社と従業員とで、きっちり半分ずつの負
担になるため、従業員本人の支払いは、0.08%ほどアップすることになりま
す。
金額にすると、月260円〜270円程度です。
年収が500万円の人だと、月330円〜340円程度の増額になります。
40歳以上の人が負担する介護保険料も、わずかながら上昇します。
会社と従業員合わせて、従業員の報酬に対する割合が0.01%アップし、
1.51%になります。
医療費、介護費が膨張を続けています。
今後も、健康保険料、介護保険料の負担が、少しずつ増え続けるという覚
悟が必要です。
ちなみに、協会けんぽの健康保険料は、昨年も引き上げられました。