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2013年9月20日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(9/20)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■米金融政策のポジティブサプライズに沸いた前営業日から、さすがに米国市場でも利益確定売りが出ており、利食いや連休前の手仕舞いが確認された本日の株式相場ですが、過剰流動性への期待感による押し目買い意欲は高く、指数はもみあいに。ただ、このところ活躍の見られたディーリング対象などには、週末三連休の持ち越しを嫌った売りが出ています。日経平均株価は小幅反落。立ち上がりから節目14800円に乗せる場面もありましたが、さすがに利益確定売りと手仕舞い売りで反落着地を余儀なくされました。ローソク足は陰線転換も下値切り上げは継続しています。前営業日配信版でも「米金融政策はポジティブサプライズ 買い気はどこまで続く?」と題していましたが、やはりイベント前の18日の上昇、そしてサプライズを確認した前営業日の浮上と上昇が続いていたことから、市場関係者の関心も「買い気が続くかどうか?」にあったのではないでしょうか。そこで「来週月曜日が『秋分の日』の祝日休場となり、週末三連休直前の明日には先週金曜日後場で見られたような手仕舞い売り圧力が確認されそう。さらに来週には9月末の権利落ちが控えていますし、このまま買い優勢の流れが続くかどうかはやや不透明な状況でしょう」とも指摘していました。米国市場は利益確定売りで反落。為替相場でドル、ユーロともに円に対して上昇しており、寄り付きでは円安好感の買いが入りましたが、さすがに利益確定売りと三連休前の手仕舞い売りが上値を抑える格好。押し目買い意欲は確認されたものの、反落着地となっています。日経平均株価では、7月の戻り高値14953.29円が目先の目標となるも13日から続く下値切り上げが続くかどうかもポイントとなりそう。権利落ちの26日には、配当修正分の下落も発生することで、下値切り下げに転じた場合には利益確定売り圧力が強まることも考慮しておきたいところ。奇しくも前回の戻り高値を形成した7月も月末から崩れただけに、月末接近のここは警戒が強まります。当時は決算シーズン入りが意識されましたが、来月には米国、そして国内で7−9月の企業決算がスタート。そろそろ「10月相場」にも備えていきましょう。一方、売買戦略として「今は短期売買を軸に指数推移を確認していきましょう」とも記していましたが、前営業日9月19日のインターネット会員A情報で初値買いを推奨、本日東証1部に新規上場を果たしたオープンハウス<3288>が目標株価を達成するなど、短期売買が実っています。今は週末三連休中の外部要因の変化、指数推移を確認しながら短期売買を手掛けていくスタンスに変更はありません。■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は反落。主要株価指数が最高値を更新する場面があったものの、利益確定売りに押されています。前営業日に伝わったFOMC声明で大方の予想に反して資産購入規模の据え置きとなり、金融緩和継続を好感した流れが各国市場に波及。リスク選好の流れが続き、買い優勢の立ち上がりでS&P500種株価指数は最高値を更新しました。ただ、買い一巡後は利益確定売りが出たほか、8月の米中古住宅販売、9月のフィラデルフィア連銀地区製造業景況指数など経済指標が市場予想を上回ったことで、良好な経済環境から緩和縮小が早まるとの見方も強まり、指数を押し下げています。ダウ平均株価は、前営業日比40.39ドル安の15,636.55ドル。ナスダック総合指数は5.74ポイント高の3,789.38ポイントで取引を終えました。為替相場では、リスク選好の流れで円が下落。好調な経済指標で緩和縮小観測のドルも強含み、東京時間帯早朝では、1ドル99円台前半、1ユーロ134円台半ばの円安水準で取引されています。東京株式市場では、米国市場に利益確定売りが出るも為替相場の円安推移を好感した買いが先行。日経平均株価は14801円の続伸スタートに。寄り付き後は、ここ連日で大幅上昇を記録していた日経平均株価にも利益確定売りが強まり、上値を抑える格好。ただ、押し目買い意欲は高く、小高い水準でのもみあいに終始しました。昼休みの円高推移、そして週末三連休を控えて手仕舞い売りも出てきており、後場寄りの日経平均株価はマイナス圏に転じる動き。ただ、ここ連日同様に押し目買い意欲も確認されており、下げ幅も限られています。日経平均株価終値は、23.76円安の14,742.42円。東証1部の売買代金は概算で2兆2732億円。東証1部の売買高は概算で34億4778万株。値上がり銘柄は946(53%)に対し値下がりは655(37%)、変わらずは152(8%)となりました。■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数はもみあいが続いたものの、為替相場で円安推移が確認されており、トヨタ<7203>、キヤノン<7751>の国際優良株kが堅調。為替感応度の高いニコン<7731>、任天堂<7974>も強く、外需関連株が相場を下支えしています。一方、先物主導の流れに乗っていたソフトバンク<9984>、ファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>ら日経平均株価構成比率上位は軟調。レバレッジETFの日経レバレッジ<1570>とともに利益確定売りに押されました。全市場の売買代金上位では、低位建設の熊谷組<1861>が活況高。IPOのオープンハウス<3288>、新興軽量級のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、バイオ関連のナノキャリア<4571>なども物色された一方で、悪材料の出た東京電力<9501>、資金シフトで換金売りの出た三井住友建設<1821>、コロプラ<3668>などには売りが出ています。セクターでは、任天堂<7974>の属するその他製品が業種別株価指数騰落の値上がり最上位に。ニコン<7731>の精密機械、オリックス<8591>を擁するその他金融、旭硝子<5201>、日本板硝子<5202>のガラス製品も並びました。三菱商事<8058>、三井物産<8031>の卸売、古河電工<5801>、住友電工<5802>の非鉄、第一三共<4568>、武田薬品<4502>の医薬品などが続いています。一方、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の海運、JXホールディングス<5020>の石油製品、野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券などが売られました。個別では、増額修正の神鋼環境ソリューション<6299>、新規カバレッジの小糸製作所<7276>、格上げの資生堂<4911>、東京エレクトロン<8035>、大日本スクリーン<7735>、日立国際電気<6756>などが材料物色を集めています。新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、ナノキャリア<4571>がしっかり。楽天<4755>、リバーエレテック<6666>、ビリングシステム<3623>のほか、メディネット<2370>、アンジェスMG<4563>、デ・ウエスタン・セラピテクス<4576>などバイオ関連が賑わいました。■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■<1861>熊谷組 216円 前日比+14円(+6.93%)上伸。前営業日に米国金融緩和継続など過剰流動性への期待が高まり、ストップ高まで上昇した流れを引き継いでいる。全市場の売買代金上位に進出するなど、低位建設の一角として人気化したものの、三井住友建設<1821>、鉄建建設<1815>、大豊建設<1822>などには利益確定売りが出ており、テーマ人気も偏ってきているようだ。<9501>東京電力 514円 前日比−12円(−2.28%)急反落。前営業日引け後に安倍首相が福島第一原発の5号機と6号機の廃炉を同社に指示したことで、費用負担の増大を嫌気した売りが出たようだ。上場廃止の可能性が高まったものの、国による支援も伝わっており、売り一巡後は下げ渋る動きも見られた。<3288>オープンハウス 2,245円 公開価格 1,780円 初値 2,100円活況。本日東証1部に新規上場を果たしたIPOで、株価指数が方向感を欠くなか、需給妙味の強い銘柄として値幅取り資金を集めたようだ。公開価格1,780円を18%上回る2,100円の初値形成から高値2,284円を付けるなど、人気化が確認されている。◇…

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