為替ニュース

直近の決算発表予定

2012年8月31日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(8/31)

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■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■

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昨日発表された欧米経済指標も振るわず、イベント警戒募る米国市場の下落と
ともに軟調展開を余儀なくされた本日の株式相場ですが、節目割れの株価指数
もチャート軟化でさらなるネガティブリスクを織り込む流れに。イベント通過
後を睨んだ買いも限られています。

日経平均株価は続落。前営業日の大台9000円割れから、本日は節目8900円を下
抜き、安値引けとなりました。前営業日に下値を支えた200日移動平均線(897
8.77円)、月初に乗り直していた25日移動平均線(8927.10円)をも割り込んで
きています。

もう一方の株価指数でもあるTOPIXも大幅続落。下値志向を強め、75日移
動平均線(740.33ポイント)を割り込みました。さらに5日移動平均線(745.
42ポイント)と25日移動平均線(747.55ポイント)のデッドクロスも形成する
など、株価指数はチャート軟化が否めない状況となっています。

さて、前営業日配信版では「重要イベント迫る! 今から週明けの相場変動に
備えを」と題していました。

前営業日の取引時間帯でも時間外取引のダウ平均先物で30ドル前後の下落を確
認していたこともあり、昨日の相場下落に対して「今晩の米国市場下落を先回
りした売り圧力が入っていたことも考慮しておくべきでしょう」とも記してい
ましたが、実際は想定を上回る米国市場の下落着地となり、一夜明けた東京市
場でも見切り売りが加速する格好に。

ただ、前営業日にも指摘していたように、今晩の米国市場取引時間中にバーナ
ンキ議長の講演が行われるため、米国市場はそのまま内容が反映されるものの、
東京市場への反映は週明けになることから、ネガティブリスクを考慮した「先
回り売り」が押し下げています。

火曜日28日配信版でも記していたように、ジャクソンホールでのバーナンキF
RB議長講演では、量的緩和第3弾(QE3)を示唆するとの思惑が強まって
いるものの、2年前では追加緩和を示唆するも9月のFOMCではなく、11月
まで伸ばされた経緯から、日程が接近するとともに過度の期待感を打ち消す格
好に。イベント直前ではポジション調整圧力が強まるのは致し方ない状況でしょ
う。

昨日にも「明日に限っては、重要イベントを確認した米国市場、為替相場の変
動に備えてポジションを調整しておきたいところ」と締めていましたが、ひと
まず短期資金が値動きの良い新規公開株(直近IPO)、材料株、低位株など
を循環していますが、資金分散も見られるなかではなかなか投資対象を捉えに
くい局面でしたし、週明けの相場変動に備えてポジション調整に動く状況だっ
たのではないでしょうか。

また、今晩の重要イベントを消化したとしても来週では月曜日の米国市場がレ
イバーデーの祝日休場となるため、米国市場は週末3連休に。さらに木曜日に
は欧州金融政策を占うECB理事会の開催が予定されているほか、経済指標で
は中国PMI、火曜日のISM製造業景況指数、金曜日の重要指標・米雇用統
計を控えて、木曜日にはADP雇用統計など、重要イベントが目白押し。外部
要因は引き続き波乱含みで推移しそう。

週明けは、米国市場の結果、為替相場の変動を反映したあとは、米国市場休場
で外部要因の変化が限られるほか、日程面の手掛け難さから、やはり物色傾向
としては近視眼的になりそう。このところのイベント警戒で市場参加者のポジ
ションも軽くなっており、引き続き値動きの良い投資対象が選好されるのでは
ないでしょうか。
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■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■

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昨晩の米国市場は下落。欧米の経済指標が振るわず、翌営業日のバーナンキF
RB議長の講演を控えて買い気も高まらないなか、全般手仕舞い売りに押され
ています。

ユーロ圏の景況感指数が3年ぶりの低水準に落ち込んだほか、米労働省が発表
した先週の新規失業保険申請件数も37万4000件と市場予想の37万件を上回り、
先週分も37万4000件(速報値37万2000件)に修正されるなど、経済指標が振る
わず、見切り売りが先行する流れに。

また、翌営業日のバーナンキFRB議長の講演を控えて、講演内容を見極めた
いとの意識も高く、買い気も高まらないなか、軟調に推移しました。

ダウ平均株価は、前営業日比106.77ドル安の13,000.71ドル。ナスダック総合指
数は32.47ポイント安の3,048.71ポイントで取引を終えています。

為替相場では、さえない欧米経済指標、株式相場の下落とともに円高推移に。
東京時間早朝では、1ドル78円台半ば、1ユーロ98円台前半の水準で取引され
ました。

東京株式市場では、米国市場の下落、為替相場の円高推移を嫌気した売りが先
行。日経平均株価は8891円の続落スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が立ち上がりで8900円の節目を割り込む動きとな
り、200日移動平均線、25日移動平均線の下抜けによる突っ込み買いを集めたも
のの、買い一巡後は失速。8900円割れで前引けを迎えました。

イベント前で手控えムードを強めるなか、後場も全般弱含みで推移。時間外米
指数先物上昇で散発的な買いが入っているものの、円高志向による戻り売りに
屈し、下値模索の動きとなっています。

日経平均株価終値は、143.87円安の8,839.91円。東証1部の売買代金は概算で
9158億円。東証1部の売買高は概算で15億8565万株。値上がり銘柄は286(17%)
に対し値下がりは1270(76%)、変わらずは114(6%)となりました。
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■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■

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指数続落でトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、キヤノン<7751>、ソニー<6758>ら国
際優良株、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクら中核銘
柄が続落。コマツ<6301>、三菱商事<8058>、三井物産<8031>の市況関連も安く、
株価指数を押し下げています。

内需系のセブンアンドアイ<3382>、JR東日本<9020>なども売られるなど、幅
広い業種が下落。なかでも減額の新日本製鐵<5401>、JFEホールディングス
<5411>ら鉄鋼の下げが目立ちました。

売買代金上位では、出資交渉難航観測でシャープ<6753>が大幅安するなど、下
落銘柄が大勢を占めるなか、調整先行の野村ホールディングス<8604>、ネット
関連のグリー<3632>が上昇するなど、物色が偏っています。

セクターでは、減額の新日本製鐵<5401>、住友金属工業<5405>が属する鉄鋼業
が業種別株価指数の値下がり最上位に。三菱マテリアル<5711>、住友鉱山<571
3>の非鉄、国際石油開発帝石<1605>の鉱業がさえない動きに。

シャープ<6753>、日立<6501>、東芝<6502>の電気機器、デンソー<6902>の輸送
用機器など中核業種も不振。ブリヂストン<5108>のゴム製品、旭硝子<5201>、
日本板硝子<5202>のガラス製品なども売られました。

一方、格上げの伝わった中部電力<9502>、北陸電力<9505>の電気ガスが業種別
株価指数の値上がり業種となっています。

個別では、決算銘柄のパーク24<4666>、好業績観測の丹青社<9743>、新規カバ
レッジの三菱食品<7451>、目標株価引き上げの東和薬品<4553>が物色を集めま
した。

新興市場では、サイバーエージェント<4751>、楽天<4755>ら中核銘柄は振るわ
ず、1部指定替えのGCAサヴィアン<2174>、バイオ関連のそーせい<4565>、
スリー・ディー・マトリックス<7777>、テラ<2191>、低位のアルデプロ<8925>、
ブロッコリー<2706>などに短期資金が向かっています。
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■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■

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指数続落でトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、キヤノン<7751>、ソニー<6758>ら国
際優良株、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクら中核銘
柄が続落。コマツ<6301>、三菱商事<8058>、三井物産<8031>の市況関連も安く、
株価指数を押し下げています。

内需系のセブンアンドアイ<3382>、JR東日本<9020>なども売られるなど、幅
広い業種が下落。なかでも減額の新日本製鐵<5401>、JFEホールディングス
<5411>ら鉄鋼の下げが目立ちました。

売買代金上位では、出資交渉難航観測でシャープ<6753>が大幅安するなど、下
落銘柄が大勢を占めるなか、調整先行の野村ホールディングス<8604>、ネット
関連のグリー<3632>が上昇するなど、物色が偏っています。

セクターでは、減額の新日本製鐵<5401>、住友金属工業<5405>が属する鉄鋼業
が業種別株価指数の値下がり最上位に。三菱マテリアル<5711>、住友鉱山<571
3>の非鉄、国際石油開発帝石<1605>の鉱業がさえない動きに。

シャープ<6753>、日立<6501>、東芝<6502>の電気機器、デンソー<6902>の輸送
用機器など中核業種も不振。ブリヂストン<5108>のゴム製品、旭硝子<5201>、
日本板硝子<5202>のガラス製品なども売られました。

一方、格上げの伝わった中部電力<9502>、北陸電力<9505>の電気ガスが業種別
株価指数の値上がり業種となっています。

個別では、決算銘柄のパーク24<4666>、好業績観測の丹青社<9743>、新規カバ
レッジの三菱食品<7451>、目標株価引き上げの東和薬品<4553>が物色を集めま
した。

新興市場では、サイバーエージェント<4751>、楽天<4755>ら中核銘柄は振るわ
ず、1部指定替えのGCAサヴィアン<2174>、バイオ関連のそーせい<4565>、
スリー・ディー・マトリックス<7777>、テラ<2191>、低位のアルデプロ<8925>、
ブロッコリー<2706>などに短期資金が向かっています。
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■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■

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<6753>シャープ 198円 前日比−29円(−12.78%)

大幅安。出資交渉中の台湾・鴻海精密工業の郭台銘・最高経営責任者(CEO)
が訪日経済代表団の一員として来日していたものの、すでに離日したと伝わり、
出資交渉の先行き不透明感から投げ売りが出た。後場では、米アップルと韓国
サムスン電子とスマートフォンを巡る特許訴訟でアップル側の請求棄却が伝わ
り、台湾・鴻海精密工業経緯で米アップル製品供給期待のある同社株にも見切
り売りが出たようだ。
<5401>新日本製鐵 151円 前日比−9円(−5.63%)

続落。経営統合目指す住友金属工業<5405>とともに業績予想の下方修正を発表
しており、事業環境に対する先行き懸念の売りが出ている。JFEホールディ
ングス<5411>、神戸製鋼所<5406>も連れ安しており、鉄鋼業が業種別株価指数
騰落の値下がり最上位となった。
<9502>中部電力 930円 前日比+3円(+0.32%)

反発。みずほ証券が北陸電力<9505>とともに投資判断を「中立」から「買い」
に引き上げたことが買い材料視された。両銘柄ともに目標株価を1,100円に設定
されており、評価余地に着目した買いを集めている。業種別株価指数騰落では
電気ガスが値上がり最上位業種となった。

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